第1話
そして、悠仁は映画を見始めた
片手にコーラ
もう片方は呪骸の頭の上に乗せている
そしてパンチは容赦なく飛んで来る
悠「コーラ飲んでる時はやめろや!!」
五「飲むなよ」
「悠仁大丈夫?」
ゲホゲホむせてるから、背中撫でてあげた
悠「お家映画にはポテチとコーラでしょ!!」
五「それはそうね」
悠「白夜先輩マジあんがと…ちょっと痛いのがマシになったっす」
「それは良かった」
実は反転術式で回復をちょこっと使った
五「じゃ、僕と白夜は用事があるので。その調子で頑張ってね」
悠「こんなんで強くなれんの?」
…うん、まぁ頑張って
五「そうだ。死んでる時、宿儺と話したかい?」
悠「話…」
五「心臓を治すにあたって条件とか契約を持ちかけられなかった?」
悠「あー…なんか話した気がするけど、思い出せねぇんだよな」
五「……そうか」
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その後、悟に連れられて外に出る
「ねぇ悟、これからどこ行くの?」
五「白夜にものすごーく会いたがってる人のところだよ」
「それって…あ…」
外で待っていたのは、車を用意した伊地知さん
伊「…!白夜くん…っ!」
「伊地知さん!」
白夜が意識不明になるあの時に最後に会ったのが伊地知さんだ
伊「白夜くん…!あの時は本当に申し訳ありませんでした…!」
「ちょっと伊地知さん…!なんで謝るの…!オレ言ったよね。オレに何かあっても伊地知さんのせいじゃない、自分を責めないでって」
伊「…でも」
「…分かってる。それでも伊地知さんは優しい人だから、やっぱり責任感じちゃうんだよね。それに、悟にも色々嫌み言われただろうし…」
五「………」(図星)
「でも悟だって伊地知さんが悪いわけじゃないことくらい分かってるから。ぶつけるところが伊地知さんしか無かっただけ。だから気にしないでいいからね」
伊「白夜くん…」
「ほら、オレは元気だから!伊地知さんはもう肩の力、抜いていいんだよ」
その言葉に、伊地知さんは涙を流していた
五「伊地知、そろそろ車出せそう?」
伊「…はい。取り乱してしまい、すみません」
五「今日は許してあげる」
…上から目線だな。いや、前からか
五「白夜は僕の隣に座ってね」
「はーい」
自然にエスコートされ、オレは悟の隣に
伊「それでは出発いたします」
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なんか、すごい山奥に入ってきたんだけど大丈夫なのかな
ちょっと不安になってきた
伊「学長との約束までまだ少しありますけど、どこか寄ります?」
五「いいよ。たまには先に着いててあげよう」
あ、学長のとこに行くんだ
五「……止めて」
伊「えっ…ここでですか?」
突然悟が車を止めるように言った
五「白夜、降りて」
「え?うん…」
悟の言う通りに降りると、悟も一緒に車を降りた
五「先行ってて」
伊「えぇ!?これ何か試されてます?本当に先に行ったら殴る的な」
五「僕をなんだと思ってるの?」
伊地知さんはおどおどしながら車を出した
五「白夜。まだ起きたばかりで身体動かないよね?」
「そうだね…身体はまだ動きずらいかな」
五「じゃあ、身体に無限は纏える?」
「うん…それならできると思うけど」
五「じゃあ無限出しといて」
「分かった…」
一体どうしたんだろう…
五「さて」
「…!!」
その瞬間、何者かが現れ、地面が割れるほどの勢いで着地した
「…え、呪霊?」
五「君、何者?」
頭、火山…!
漏「ヒャアッ!!」
呪霊は壁に火山みたいなものを投げた
そして、そこから勢いよく飛び出る火
その火はオレと悟を直撃した
漏「生徒が1人いたことは想定外だったが、存外大したことなかったな」
五「誰が、大したことないって?」
「けほっ、けほっ、煙臭い…」
漏「小童どもめ」
五(呪霊のくせにしっかりコミュニケーションがとれる。その上この呪力量。未登録の特級か…)
五「特級はさ。特別だから特級なわけ。こうもホイホイ出てこられると調子狂っちゃうよ」
漏「矜持が傷ついたか?」
五「いや、楽しくなってきた」
(うーん…あの呪霊は友達にしたくないなぁ。頭火山だし)
五(…白夜は相変わらずだねぇ。そういうところも好きなんだけど♪)
(すっ…!?//)
五(可愛いなぁ)