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第弐話


あれからは無惨からの襲撃?はなく、オレは任務に励んでいた

大黒柱というのもあり、危険な任務が盛りだくさんでかなり忙しい
半年に一度の柱合会議にも行けなかった
お館様から任務優先で構わないとの手紙が来たので、一応大丈夫だと思うけど


「…さすがにぶっ続けはしんどいな。体力が尽きそう…お腹も空いた…藤の家紋の家どこ…」


くそ…こんな時に限って見つからない


「…あいつの屋敷行ったら、会えるかな」


ふと、最近全く会えていない、兄弟弟子の顔を浮かべる
というより、鬼殺隊の誰にも会ってないな
自分の屋敷にも帰ってないし

オレは行く場所を決めて歩きだす





「着いた…」


その頃には日が暮れ、夜になっていた
途中、藤の家紋の家もあったのだが、ここに行くと決めたので寄らなかった


コンコン

扉を叩いてノックする

シーンと静まり返る


「…任務でいないのかな。それなら仕方ない」


藤の家紋の家に向かおうとした時


義「…白夜?」

「…義勇」


扉が開き、そこに冨岡義勇の姿


義「…どうしてそんなボロボロなんだ」

「あはは、休まず任務してたら体力尽きるわお腹空くわでぶっ倒れそうになってさ…そしたら、ふと、義勇に会いたくなって。ごめんね、こんな夜に」

義「…早く入れ。ここで倒れられたら困る」

「…!ありがとう」



冨岡邸にて


「いてっ…」

義「我慢してくれ」

「はい…」


義勇が傷の手当てをしてくれた

義「柱合会議にも来ていなかったな。そんなに忙しいのか?」

「うん。鬼もまぁまぁ強いのが増えてて、負けはしないけど、厄介な血鬼術使われるとすぐに倒せないんだよね」

義「…そうか。だが無理はするな」

「…はーい」


優しいな、義勇

じっと義勇を見つめていると


義「俺の顔に何か付いてるか?」

「付いてないよ。ただ、やっぱり義勇は綺麗でカッコいいなって思っただけ」

義「白夜のほうが綺麗だ」

「えっ…」


義勇にそんなことを言われるとは思ってなかった
それに、ドキッとしてしまった


「あ、ありがとう」

なんか義勇に言われると嬉しいかも


義「空腹なんだろう。何か用意する」

「あ、オレがやるよ…!」

義「白夜は任務で疲れているんだろう。休んでいろ」


そう言って義勇は1人、何かを作り始める

しばらくして、義勇が料理を持ってきてくれた
それをオレは美味しい美味しいと言いながら夢中で食べた
いや、だって本当に美味しいだから仕方ない


義「白夜、寝床を用意した。寝るといい」

「…何でもかんでも用意してもらって申し訳ないな」

義「別に構わない。俺がしたくてしてることだ」

「あ、隣に布団ひいてくれたんだ!これで義勇と一緒に寝られるな!」

義「…そばにいるほうが、その…何かといいかと思って」

「ふふ、昔を思い出すなぁ。皆で川の字で寝てたもんね」

義「そうだな」


先生の家はそこまで広くないから、皆同じ部屋で並んで寝たものだ

そうして、オレと義勇は布団へ潜り込む


「ねぇ義勇。もうちょっと近くに寄ってもいい?」

義「…だが、狭いだろう」

「それがいいんだよ。早くあったまるし。それに、義勇の匂いが近くにあると安心する」

義「っ…!白夜…あんた、わざとそんなことを言って…」

「ん?」

義(…無自覚とはなんて恐ろしいんだろうか)


義「…好きにするといい」

「やった!」


白夜は嬉しそうに義勇のそばへ寄った


「…おやすみ、義勇」

義「…おやすみ」





(義勇の匂い…落ち着く…)
義(…眠れない)
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