このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

第拾漆話


隊士「これだ!見つけた!無惨だ!!」

隊士「刃が届かない!」

隊士「落ち着け!!誰か飛べるか、あそこまで!」

隊士「それよりまず四方八方に足がけしている肉を斬ろう」



隊士「待て!ちょっと待て!待機命令が出てる!」



隊士「待機なんてしてる場合じゃないだろ!柱が来るまでに少しでも何か役に……え?」



隊士の前に無惨が出てきた







「…光の呼吸、弐ノ型 屈折光線」






無惨の腕に技を食らわせる

恐らくすぐに回復するだろうと、オレはやられそうになっていた隊士を抱えて移動した



隊士「あ、あの…っ」

「無駄死にするな。今は生き残ることだけ考えろ」


隊士「は、はい…!」



「ここにいる鬼殺隊の隊士たちに告ぐ!今すぐここから逃げろ!!ここは光柱であるオレが引き受ける!」



隊士たちは言うことを聞き、すぐにここを離れていった



無「…白夜。ふ、まぁいい」



無惨の手にあるもの…
それは



「…っ!珠世さん…っ!!」



頭だけになった珠世さんだった



無「どうだ?珠世。お前の、鬼を人間に戻す薬とやらも結局効きはしなかったようだぞ」


珠「お前…は…今日…必ず…地獄に堕ち…る」


無「今まで何百もの人間が私にその言葉を吐き散らかしたが、それが叶うことは決して無かった。気の毒なことだ」


珠「私の…夫…と…子供を…かえ…せ…」


無「ならばすぐさま死んで己が殺した身内の元へ行くがいい」



そして、無惨は珠世さんの頭を握りつぶした




「珠世さんっ…!!!」



そんな…

珠世さんまで死んでしまうなんて…!




無「もういい。誰も彼も役には立たなかった。鬼狩りは今夜潰す。私がこれから皆殺しにする」



「そんなこと、させない!光の呼吸、壱ノ型 一刀光線!」


無惨に向かい、技を出す

頚を切ったと思ったのもつかの間、すぐに回復している


無惨は、頚を斬っても死なない…!
行冥さんが言ってた通りか…



無惨からの無数の攻撃を、ギリギリで交わしながら、オレは技を出す



「くっ…!光ノ呼吸、肆ノ型 光の雫!」


無「ふ、さすが私の見込んだ人間だ。私の動きについて来られるとは。だが、それでは私には勝てない」


「…っ!?」



ものすごい速さで打撃を食らって、壁にぶち当たった





「…かはぁっ…!!」


今のはもろに食らってしまった
頭から、腕から、足から…血が流れる



無「お前が鬼であったならば、その程度の傷もすぐに癒えていたというのに。残念だ、白夜」



目の前に現れた無惨が、オレの首を掴みながら持ち上げる




「ううっ…!」




息がっ…、でき、ない……




無「そうだ。お前に聞きたいことがあった」


「……っ」


そう言って、オレがしゃべれるギリギリまで掴む力を弱める無惨



無「なぜ鬼になってすぐ太陽を克服できた?」


「…いい、よ…。教えて…あげる…」






…これは、時間稼ぎだ

無惨は頚を斬っても死なない
なら無惨を倒す方法は、一つ


太陽の光を浴びせることだけ

だが、まだ太陽が昇るまでは時間がある
それまで無惨の攻撃に耐えるしかない

だからこそ、少しでも時間を稼ぐ…!





「オレが…太陽の光を、克服した理由は……、オレが、光の呼吸の、剣士だ…からだ…」


無「どういうことだ」


「…光の呼吸を、使えるように…なるために、オレはまず…太陽の光に、当たり続けた…。何日も…何日もね…」


無「……」


「オレは…人間の頃から…太陽の光に、耐性があった…。だから、鬼になっても…オレは死ななかった…」


無「…なるほどな。人間の頃に光に当たり続ける、か。すでに鬼である私には無理だということか」


「…そういう、ことだ。残念、だったな……うッ…!!」



再び強く首を掴まれる



無「構わん。他の方法を探せばいいだけの話だ」







その時だ


びわの音が何回かした直後、オレと無惨の前に現れた二人









義「…ッ!!?白夜……!?」


炭「……ッ!!!?」






「……ぁっ、…ぎ、ゆう……っ。たん、じろ…」





部屋を移動させたのか、人を移動させたのかは分からなかったが、突然目の前に義勇と炭治郎がいた


















(…良かっ、た……生きてて……)

義(……っ、白夜ッ!!!)
3/3ページ
スキ