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第拾漆話


あのあと、炭治郎は殴り飛ばされ気を失っていたので、そっと寝かせておいたのだが


炭「あららっ?あれっ?」


パッと目が覚めたらしい



炭「義勇さん、白夜さん!」

「おはよ、炭治郎」

炭「おはよう、ございます…」

義「不死川は怒ってどこかへ行ってしまった」

炭「そうですか…どうして喧嘩してたんですか?」



あはは…
炭治郎には喧嘩してたように見えたんだ
確かに実弥のあの態度はそう見えるかぁ



義「喧嘩ではなく柱稽古の一環で、柱は柱同士で手合わせしているんだ」

炭「そうだったんですか…あーそうか、どうりで。木刀だったし…そうかそうか」


炭治郎の納得の仕方が可愛いな…
分かりやすく手をポンッとしてる



炭「邪魔してすみません」

義「いや、そんなことはない。俺は上手く喋れなかったし不死川はずっと怒っていたから。でも不死川の好物が分かって良かった」

「え?それはどういう…」

義「今度から懐におはぎを忍ばせておいて、不死川に会う時あげようと思う」



………え?



炭「あー!それはいいですね」

義「そうしたらきっと仲良くなれると思う」

炭「俺もそう思います!」


「………絶対怒るから止めといて」




おはぎ作戦は全力で阻止しようと心に決めた白夜であった



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炭治郎と義勇の稽古中
オレはすることがなかったので、二人を見学



炭「はぁ…はぁ…。そういえば白夜さんは柱稽古中どうしてたんですか?隊士誰も来てないみたいですけど…」

「あー、オレは義勇と手合わせしてたよ」

炭「お二人の手合わせ…!ちなみに、どっちが勝ったんですか?」

義「白夜だ。俺はまだまだ遠く及ばない」

炭「白夜さん…!さすが大黒柱です…!」



炭治郎のキラキラした目が眩しいな



炭「それにしても、お二人仲良いですよね。お互いを想い合ってる匂いがします。もしかしてお二人って」


「あれ、言ってなかったっけ?オレと義勇は恋仲だよ」


炭「…こ…!すごい…!大人だ……」


「どう返せばいいか困るね…。そりゃ炭治郎からしたらオレたちは大人だけど。でも恋愛に年齢なんて関係ないよ」


炭「そうですね、俺もそう思います!」



炭治郎、いい子だな



炭「お二人とも、幸せになってくださいね!俺、応援してます!」

「ありがとう、炭治郎。そんじゃそろそろ交代しようか」

義「分かった」



結局まだオレのところに誰もたどり着いていないので、義勇と交代で炭治郎を稽古することにした

オレだって稽古つけてあげたいんだよ…!




「こうして稽古つけるの、久しぶりだね」

炭「はい!あの時は鬼ごっこして、一度も触れられませんでしたけど、今ならできる気がします!」

「ほう…、なら試してみようか」

義「…鬼ごっこをするのか?なら俺も参加させてほしい」

「いいよー!二人まとめてかかってこい!」





というわけで、オレに触れたら勝ち。というルールで鬼ごっこが始まった



「…っ、さすがに、義勇もいると…っ、手加減できないなっ」


炭「くっ…!やっぱり、白夜さん…早いっ!」


義「…っ」


「よっと…!」






三人での鬼ごっこだったが、一向に白夜に触れることができなかった



炭「…やっぱり無理かぁ…」

義「…さすが白夜だ。髪一本すら触れない」

「あー、ごめんごめん。ちょっと本気出しちゃった。そろそろ休憩しよっか」

炭「はい…」







三人で並んで座り、水を飲む



「そういや炭治郎、禰豆子の様子はどう?」

炭「今鱗滝さんに様子を見てもらってて」

「そうなんだ。先生が見てくれてるなら安心だね」

炭「はい!」

「…オレも、落ち着いたら先生に会いたいな。あの時のお礼もしたいし」

義「鬼だった時、世話になったんだったな。よく先生のところまでたどり着いたものだ」

「いやぁ、自分でも驚いたよ」


ただなんとなく懐かしいと思った場所へ向かっただけなのに



炭「本能ってやつですかね?」

「そうかもね」















(…先生のおかげで、オレはちゃんと人間に戻れました。いつかまたお礼します)
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