第陸話
夜になり、オレと義勇は戦いに備える
そして…
「義勇、来たよ」
義「承知した」
目の前には町の人を襲おうとする鬼が二体
「水の呼吸 壱ノ型 水面斬り」
すぱーんと鬼の頸が飛ぶ
どうやら義勇も一体倒したようだ
「義勇、そっちの二体任せる。オレの背中はお前に預けるから」
義「分かった。任せろ」
背中合わせになりながら、二人は言葉を交わす
「…鬼が何体いようと、オレたちが来たからにはもう誰も殺させないからね」
そしてその場から高速に移動し
「水の呼吸 参ノ型 流流舞い!」
二体同時に頸をはねる
消えてゆく鬼を見ながら、オレは義勇へと視線を移す
どうやら義勇も倒し終えたらしい
「やったね、義勇」
義「白夜もな」
「…待って。まだ気配が残ってる。…町のはずれにあるあの家に気配が。って、あの家は…!」
義「なんだ」
「琥珀に教えてもらった家だ…!」
義「すぐに向かうぞ」
「うん…っ」
-----------------------------
?「くそっ…とうとうワシも終わりか…!」
家の中に入ってきた鬼
育手として持っていた日輪刀は、運悪く修理に出していた
諦めたその時だった
「…水の呼吸」
義「肆ノ型」
「「打ち潮」」
気付くと、目の前には水の呼吸で斬られた鬼が
?「…これは、一体」
「大丈夫ですか!?」
?「え…?」
よく見れば昔自分が着ていたあの鬼殺隊の制服を身に纏い、刀には柱の印である『悪鬼滅殺』の文字がともに刻まれている二人の鬼殺隊士がいた
?「…あ、あなた方は鬼殺隊の…」
「はい。鬼殺隊、光の大黒柱、白夜と申します」
?「光の…大黒柱様…!?しかも白夜さんって…琥珀の…!」
「はい。琥珀の兄の、白夜です。この度は、妹の琥珀の命を救っていただき、そしてここまで立派に育てていただきありがとうございます」
?「そ、そんなお礼なんて!ワシが勝手にしたことですから…!」
「それでも、オレにとって琥珀はたった一人の妹なので。あなたには感謝しかありません」
白夜はそっと微笑んだ
------------------------------
?「それにしても、大黒柱様に会えるなんて…夢みたいです」
「そんな大層なものでもないですよ」
?「いえいえ!ワシが現役の頃は、大黒柱様は空席でしたので」
「そうなんですか」
?「はい。お知りの通り、大黒柱になるにはいくつか条件がありますから。なかなか難しかったようです」
「…そう、ですね」
大黒柱になるには、三つの条件がある
一つ目は、柱であること
二つ目は、お館様からの推薦
三つ目は、自分以外の柱全員からの承認
以上の三つが、大黒柱になる条件
大黒柱は、分かりやすく言えば柱のトップ
リーダーのようなものだ
だから、柱全員から信頼され、認められなければ大黒柱にはなれないのである
?「それで、もう一方は…」
「あぁ、すみません。彼は水柱の冨岡義勇という者です」
義勇は軽く会釈する
?「水柱様!?なんと…また水柱様に会えるなんて…」
また?
前に義勇に会ったことあるの?
義勇に目線を送るが
義「会うのは初めてだと思うが」
?「いえ、すいません。実はワシが現役の時、当時の水柱様に助けていただいたことがありまして」
「なるほど。だからあなたは柱を尊敬しているんですね」
?「はい!琥珀にも耳にたこができるほど教え込みました。確か水柱様の名前は、鱗滝さんという方でしたね」
「「!?」」
オレと義勇は同時に顔を見合わせる
?「お知り合いですか?」
「鱗滝さんは、オレと義勇の育手なんです」
?「なんと!そうでしたか…やはり元柱の方が育てる隊士は優秀なんですね」
「え?」
?「お二人とも柱になられてるじゃないですか」
それはそうだけど
「育手が元柱かどうかなんて、関係ありませんよ。結局のところ、隊士の努力次第だと思います」
?「そうですかねぇ」
「はい。ところで今さらなんですけど、お名前を伺っても?」
大和「そういえばまだ名乗っておりませんでしたね。ワシは大和大介と言います」
「大和さんですね。琥珀のこと、今度ともよろしくお願いいたします」
大和「こちらこそ、よろしくお願いします」
そしてオレと義勇は大和さんの家をあとにした
泊まっていけと言われたが、申し訳ないので断り、藤の家を探すことにした
「ねぇ、義勇」
義「どうした白夜」
「夜中だから誰もいないし、手、繋いでいいかな」
義勇は一瞬目を見開いたが、すぐにいつもの表情に戻る
義「いいに決まっているだろう」
当然のように言う義勇に、オレは嬉しくなった
(ふふ、義勇!)
義(どうした?)
(ごめんね、名前呼びたくなっただけ)
義(…そうか)
そして…
「義勇、来たよ」
義「承知した」
目の前には町の人を襲おうとする鬼が二体
「水の呼吸 壱ノ型 水面斬り」
すぱーんと鬼の頸が飛ぶ
どうやら義勇も一体倒したようだ
「義勇、そっちの二体任せる。オレの背中はお前に預けるから」
義「分かった。任せろ」
背中合わせになりながら、二人は言葉を交わす
「…鬼が何体いようと、オレたちが来たからにはもう誰も殺させないからね」
そしてその場から高速に移動し
「水の呼吸 参ノ型 流流舞い!」
二体同時に頸をはねる
消えてゆく鬼を見ながら、オレは義勇へと視線を移す
どうやら義勇も倒し終えたらしい
「やったね、義勇」
義「白夜もな」
「…待って。まだ気配が残ってる。…町のはずれにあるあの家に気配が。って、あの家は…!」
義「なんだ」
「琥珀に教えてもらった家だ…!」
義「すぐに向かうぞ」
「うん…っ」
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?「くそっ…とうとうワシも終わりか…!」
家の中に入ってきた鬼
育手として持っていた日輪刀は、運悪く修理に出していた
諦めたその時だった
「…水の呼吸」
義「肆ノ型」
「「打ち潮」」
気付くと、目の前には水の呼吸で斬られた鬼が
?「…これは、一体」
「大丈夫ですか!?」
?「え…?」
よく見れば昔自分が着ていたあの鬼殺隊の制服を身に纏い、刀には柱の印である『悪鬼滅殺』の文字がともに刻まれている二人の鬼殺隊士がいた
?「…あ、あなた方は鬼殺隊の…」
「はい。鬼殺隊、光の大黒柱、白夜と申します」
?「光の…大黒柱様…!?しかも白夜さんって…琥珀の…!」
「はい。琥珀の兄の、白夜です。この度は、妹の琥珀の命を救っていただき、そしてここまで立派に育てていただきありがとうございます」
?「そ、そんなお礼なんて!ワシが勝手にしたことですから…!」
「それでも、オレにとって琥珀はたった一人の妹なので。あなたには感謝しかありません」
白夜はそっと微笑んだ
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?「それにしても、大黒柱様に会えるなんて…夢みたいです」
「そんな大層なものでもないですよ」
?「いえいえ!ワシが現役の頃は、大黒柱様は空席でしたので」
「そうなんですか」
?「はい。お知りの通り、大黒柱になるにはいくつか条件がありますから。なかなか難しかったようです」
「…そう、ですね」
大黒柱になるには、三つの条件がある
一つ目は、柱であること
二つ目は、お館様からの推薦
三つ目は、自分以外の柱全員からの承認
以上の三つが、大黒柱になる条件
大黒柱は、分かりやすく言えば柱のトップ
リーダーのようなものだ
だから、柱全員から信頼され、認められなければ大黒柱にはなれないのである
?「それで、もう一方は…」
「あぁ、すみません。彼は水柱の冨岡義勇という者です」
義勇は軽く会釈する
?「水柱様!?なんと…また水柱様に会えるなんて…」
また?
前に義勇に会ったことあるの?
義勇に目線を送るが
義「会うのは初めてだと思うが」
?「いえ、すいません。実はワシが現役の時、当時の水柱様に助けていただいたことがありまして」
「なるほど。だからあなたは柱を尊敬しているんですね」
?「はい!琥珀にも耳にたこができるほど教え込みました。確か水柱様の名前は、鱗滝さんという方でしたね」
「「!?」」
オレと義勇は同時に顔を見合わせる
?「お知り合いですか?」
「鱗滝さんは、オレと義勇の育手なんです」
?「なんと!そうでしたか…やはり元柱の方が育てる隊士は優秀なんですね」
「え?」
?「お二人とも柱になられてるじゃないですか」
それはそうだけど
「育手が元柱かどうかなんて、関係ありませんよ。結局のところ、隊士の努力次第だと思います」
?「そうですかねぇ」
「はい。ところで今さらなんですけど、お名前を伺っても?」
大和「そういえばまだ名乗っておりませんでしたね。ワシは大和大介と言います」
「大和さんですね。琥珀のこと、今度ともよろしくお願いいたします」
大和「こちらこそ、よろしくお願いします」
そしてオレと義勇は大和さんの家をあとにした
泊まっていけと言われたが、申し訳ないので断り、藤の家を探すことにした
「ねぇ、義勇」
義「どうした白夜」
「夜中だから誰もいないし、手、繋いでいいかな」
義勇は一瞬目を見開いたが、すぐにいつもの表情に戻る
義「いいに決まっているだろう」
当然のように言う義勇に、オレは嬉しくなった
(ふふ、義勇!)
義(どうした?)
(ごめんね、名前呼びたくなっただけ)
義(…そうか)