第肆話
あれから柱合会議も無事に終わった
天「それにしても白夜が鬼舞辻に遭遇してたとはな!」
そう
鬼舞辻に捕まった時のことを柱合会議で話したのだ
実「どんな顔してたんだ!?」
「…その前に実弥、三回頭突きさせろ」
実「あ!?いてぇっ!!!」
ふぅ…
仇は取ったよ炭治郎
しのぶ「白夜さん、相当竈門君たちを大切にしているんですね。命まで懸けるんですから」
「まぁ、オレにも責任があるからね」
蜜璃「白夜さん、とってもカッコ良かった!」
「あはは、ありがと、蜜璃。そういや皆、久しぶりだね話すの」
小芭内「今さら何を言ってる」
ほんと今さらだよね
色々ありすぎて普通に忘れてた、オレお久しぶりなの皆に会うの
杏「噂には聞いている!難しく危険な任務を数多くこなしているらしいな!やはり白夜はすごい!」
「杏寿郎は相変わらず熱いな…」
しのぶ「白夜さんがあまりに柱合会議にも来られず、隊員の誰も白夜さんを見かけないから、もし会えたら幸せになれるかも。なんて噂まで出てたんですよ?」
「マジで…?そんな希少な存在になってたの?オレ…」
確かに誰にも会わなかったけども!!
「あぁ、そうだ。お館様にさ、光の呼吸を後生に受け継がせてほしいって言われたことなんだけど…」
天「あぁ、確かに言われてたな」
「…それってやっぱり継子を見つけろってことなのかなって」
し「まぁそれが一番手っ取り早いでしょうけど。いないんですか?継子にしたい子」
「…なりたいっていう隊士はいるんだけど、オレがピンとこなくて」
し「そうですか…」
「…!!」
突然、後ろからオレの羽織りを引っ張られる
「義勇、どうした?」
義「…白夜と、話したいことがある」
義勇と話すのも約二年ぶりだもんね…
オレは柱たちに向き直り
「なかなか会えなくてごめんね、皆。あと実弥、鬼舞辻については柱合会議で話したことが全てだ。悪いな。そんじゃオレ、義勇と用があるから行くね。しのぶ、後で屋敷行くからよろしく」
しのぶ「分かりました」
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義勇と歩きながら話をすることに
「それで?話したいことって?」
義「…白夜が、無事で良かった」
えっ…?
義「鬼舞辻と遭遇したと聞いた時、怖くなった。もちろんここに白夜がいるのだから、大丈夫なのは分かっているが、遭遇した時にケガをしたのではないかと」
「義勇…」
優しいな、義勇は
そういうところも好きなんだよね…
「大丈夫だよ。ケガはしなかったから」
義「…そうか。だが、鬼舞辻はまた白夜を追ってくるのだろう?あんたを鬼にするために」
「…そうかもしれないね」
義「そんなことは絶対にさせない。俺が白夜を守る」
「…義勇」
義勇は感情を表情には出さないが、オレには分かる
オレのことをとても心配しているということに
義「…もう誰も、失いたくはない」
「っ…!」
義勇は誰かを失う悲しみを知っている
だからこんな辛そうな顔をしてるんだ
「…大丈夫。オレはいなくならないから」
義「白夜」
義勇はオレの手をぎゅっと握った
義「俺はお前が好きだ」
「え…?」
いま、好きって言った…?
オレのことが…?
義「俺が先生に修行をつけてもらっていた日々の中で、突然姉を思い出して悲しくなることがあった。そのたびに白夜はそばにいてくれた。俺にはそれが救いに思えた。白夜がいなければ今の俺はいない」
「…大げさだなぁ義勇は。オレはただ放っておけなかったからで」
義「それでも、俺は救われた」
…義勇の気持ちはとても嬉しい
だけど…
「…義勇、昔話したことあったよね。子供のころのオレの話」
義「ああ、覚えている」
「なら分かるでしょ?オレは純潔でもなんでもない。オレの身体は汚れてるんだよ」
義「だからなんだ?」
「…義勇、」
義「そんなことなど関係ない。気にもしない。汚いことが俺を拒絶する理由なら、俺が綺麗にしてやるだけだ」
「………っ」
そんなこと…言われたことないや…
「……ははっ、綺麗にしてやるって、意味分かって言ってる…?」
義「…と、当然だ」
…照れてるなぁ
「…ふふ。ありがとう、義勇。そこまで言われたら仕方ないなぁ」
義「…!」
「…オレも好きだよ、義勇。ほんとは、伝えないつもりでいたのに」
えへへ…と笑うと、義勇がオレを引き寄せる
義「白夜」
そして、唇が重なる
「…ん。義勇…ここ、外だけど…」
義「構うものか」
「えぇ……」
義「白夜、もうお前は俺のものだ」
「…ふふ、はいはい」
鬼殺という殺伐した時の中で、こんな幸せを感じることができるなんて、思わなかった
(義勇、ありがとう)