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第弐話


『伝令!伝令!炭治郎・禰豆子両名ヲ拘束。本部ヘ連レ帰ルベシ!』


「…っ!?炭治郎…禰豆子!?それって…」


オレは二年前の出来事を思い出す


「……」



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隠「額に傷がある。よし、拘束だ」

隠ニ「これ…顎は骨が割れてるんじゃないか?」

隠「うーん。可哀想だな、縛るの」


隠【かくし】とは、事後処理部隊
鬼殺隊と鬼が戦った後の始末する部隊だ

構成する隊員は剣技の才に恵まれなかった者たちがほとんど





「…ねぇ、君たち」



隠「はい?…っ!!?」

隠ニ「あ…あなたが…どうしてここに…っ」


「…その子、オレに任せてくれないかな?」


突然現れた白夜に、隠二人は驚きを隠せない

なぜなら白夜は、隊員たちにとって、雲の上の存在に等しいからだ
それほど、大黒柱という階級は恐れ多いのである

それに加えて白夜の容姿が美しすぎるためか、誰もが目を奪われる


隠「そ、そんな…!白夜様のお手をわずらわせるわけには…!」

「炭治郎はオレの知り合いなの。だからオレに任せてほしいんだけどな」

隠ニ「わ、分かりましたっ!!」

「ありがとう」


オレは炭治郎に近づいた


「…こんなに傷だらけで。鬼と戦ったんだね。よく頑張った」

そう言って頭を撫でる


「少しでも、傷を癒してあげなきゃ」

オレは刀を抜いた


隠「白夜様…!?一体何を…!」


「黙って見てて」


そして刀を前に出す


「光の呼吸 陸ノ型 優光の包容」


優しい光がオレの周りに降り注ぐ


隠「あ…さっき草木で切った手の傷が治っていく…」


「これは回復の技だよ。回復と言っても、軽症、切り傷打ち身打撲。そういう軽い傷くらいしか治せない。病気や骨折とかは治せないんだ」


少しでも炭治郎の身体の痛みが回復してくれればいいんだけど

そしてオレは炭治郎を抱える


隠「あ、あの!拘束しなくていいのでしょうか…」

「オレが抱えてるんだよ?拘束する必要ないでしょ?それに拘束なんてしてケガが悪化したらどうするの」

隠「す、すいません!!」

「ほら、早く本部まで案内してくれるかな」

隠ニ「はいっ!!」


オレは隠二人についていく


義勇には会えなかったけど…柱合会議で会えるよね
今は炭治郎をどうにかしなきゃな…
それと、もっと大きな問題なのが禰豆子
いずれこうなるとは思ってたけど…

柱合会議できっと、禰豆子のことが話し合われるはず


「……カラス!」


オレが叫ぶとカラスがオレの肩に


「悪いんだけど、先生のところまで手紙を運んでほしい。行けるか?」

『任セロ!』

「よし。隠の二人、悪いけど数分待っててくれる?」

隠二人「「は、はいっ!」」


オレは急いで手紙を書き、カラスの足にくくりつける


「よし。頼んだよ、カラス」

『カァ!』


先生、どうか炭治郎と禰豆子のためにご助力を…!



「待たせてごめんね。それじゃあ改めて案内よろしく」




隠(白夜様と話せるなんて夢みたいだ…)
隠ニ(噂にきく白夜様の輝く刀を間近で見れるなんて…)


大正コソコソ噂話

白夜の鎹カラスの名前は『武蔵野カラス』

なので白夜は名前で呼んでいます。
が、周りからしてみればただ普通に烏と呼んでいるだけにしか見えない。
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