第弐話
朝早く、オレは任務のため発つことにした
義「…白夜、もう行くのか」
「あ、ごめん。起こした?」
義「いや…」
「昨日はありがとう。おかげでだいぶ回復したよ。任務があるから先に出るね。会えて良かった」
義「…いつでも、来ていい」
「うん、また来るよ。義勇の顔を見に。それじゃあ行ってきます」
義「あぁ、いってらっしゃい」
もう少し義勇と一緒にいたかったけど、オレは大黒柱としての責任がある
オレは今日も、任務に励む
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それから約2年の月日が経った
オレは相変わらず任務で忙しい日々を送っていた
柱合会議…全く行けてません
ほんとにごめんなさい…
会議で話し合われたことは、お館様が手紙で教えてくれた
申し訳ない、と手紙に書くと、お館様は気にしなくていいよ。任務をお願いしているのは私だからね。と返事が来る
ありがたいが、そろそろ行かないとさすがにダメだよね…
幸い今は行ける範囲内にいる
鬼に手こずらない限り、今回は柱合会議に出られそうだ
カァカァ!
「…カラス。まさか任務か?待って。オレは今から柱合会議に向かわないといけないんだ。まだ柱合会議まで時間があるからといって、任務は…」
『那田蜘蛛山へ向カエ!多クノ隊士ガヤラレタ!』
「…はぁ。結局こうなるんだよね。まぁ、早く片付けて行けばいいか」
え、けっこう近くだった…
こりゃ呼ばれるわけだ
「っていうか、多くの隊士がやられたってことは、強い鬼がいるの?」
『十二鬼月ガイルカモシレナイトノ情報!』
「なるほど…」
そしてオレは那田蜘蛛山へ入った
「うわ…クモの巣だらけ…」
気味が悪いな…
「…確かに、かなりの隊士たちがやられてるね…」
辺りを捜索していると、途中たくさんの隊士たちがひどいやられ方をしていた
『白夜!』
「はい?」
『柱二名スデニコノ山ニ到着シテイルトノコト!』
柱二人がもういるって?
「…それ、オレが来る意味なくない?」
『カァ!』
いや、カァじゃなくてさ
「ところで、誰が来てるのか分かる?」
『…蟲柱、胡蝶シノブ!』
「おお、しのぶか。確かに、蜘蛛は毒を使ったりするし、こんだけ蜘蛛の糸が張り巡らされてるあたり、そういう鬼なんだろうししのぶは適任だろうね」
『モウ一人ハ、水柱、冨岡義勇!』
「っ!義勇?義勇がここに?」
なんだろ、急に嬉しくなってきた
ヤバいヤバい
顔のにやつきが収まらない
「…義勇に会いたいなぁ」
『白夜!』
「なに?」
『任務ニ集中シロ!』
「……」
カラスに注意されたんだけど…
別に集中してないわけじゃないよ
実はオレのカラス、かなり喋るカラスです
もう人と話す感覚でカラスとおしゃべりしてます
そうこうしているうちに、ここの状況を知らせるカラスがやってきて、オレのカラスに報告してる
何か進展があったのかな?
(…蜘蛛の糸ありすぎ…早く出たい…)