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ミュージックフェスタ


万「ハクヤくん。今年もミュージックフェスタの出演依頼来てたよ。もちろんOK出したけど、いいよね?」

ミュージックフェスタとは、インディーズから大御所まで、ぶっ続けの生放送をする全国ネットの高視聴特大番組である


「うん!毎年出してもらえて、ほんとありがたいよ」

万「それは、ハクヤくんの実力だよ」

えへへ
万理さんに褒められた♪

あれ、万理さん、何か元気ない?

「万理さん、何かあったの?」

万「実は、IDOLiSH7のライブのあと、環君と壮五君にテレビ出演の依頼が来てね…」

「…なるほど。IDOLiSH7はあくまで7人。二人だけの出演っていうのが引っ掛かってるんだね」

万「うん。でもそれだけじゃなくて」

「え?」


万理さんの話によれば、TRIGGERの事務所、八乙女事務所の社長が直々に環と壮五を引き抜こうとしているらしい

環にはたった一人の家族である妹がいる
その妹に、自分のことをテレビで伝えるためにアイドルを目指した

だからテレビに映りたがってたんだね


「…あのおっさん、何考えてんの…」

万「え?」

「いや、えっと、何でもない!とにかくそんなの絶対ダメだよ」

どうにか出来ないかな
このままだとうちの社長はきっと皆を守るために、環と壮五を先にデビューさせるだろう

七人でデビューさせるには知名度を上げるしかない
手っ取り早く知名度を上げるには…

「…!そうだ!ミュージックフェスタ!」

万「え?」

「ミュージックフェスタってインディーズも出れるよね!?オレからプロデューサーに打診してみようかな!」

万「それいいじゃないか!…あ、ごめん。電話かかってきた」

そう言って万理さんは電話に出る
ふふふ
それにしても、我ながらいいアイデアだと思う


万「…え!?それ、本当ですか!?」

ん?
万理さんがオレの顔を見て口をパクパクさせてる


万「ハクヤくん…!すでにIDOLiSH7を勧めてくれてたの!?」

「え?いや、今思いついたことだよ?これからしようと…」

万「IDOLiSH7にミュージックフェスタの出演依頼が来たんだ!」

「…ええ!?」


すでにオレと同じ考えのやつがいたのか!?
くそお…先越された…

万「早く社長や皆に伝えなきゃ…!」

万理さんは慌てて社長室へ向かった


「…良かった。オレが言わなくても、皆のことを応援してくれてる人は他にもいるんだ」


七人揃ってデビュー出来ますように…


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