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危険再来


「うん、だいぶ良くなってきた!百、ギター上手くなったね」

百「えへへ。頑張って練習したからね!それに、ハクとまた一緒に歌えると思うと頑張れるんだ。しかも今回は二人でだし!」

「オレも百と二人で歌えるのがすごく嬉しい。もちろん、千と三人の時も楽しかったけど」

百「そうだね!」




その後、しばらく練習したオレたちはそろそろ帰ることにした



「百、明日も仕事?」

百「うん。けどお昼からだから今からハクの部屋に泊まろうと思えば泊まれるよ!」

「疲れてるでしょ?自分の部屋でゆっくりしたほうがいいよ」

百「む…ハクがそう言うなら」



話しながらスタジオを出て、乗ってきた自転車に目を向けると


「…え、なに…これ……」

百「ハク?」



自転車のサドルや持ち手のところに、変な白い液のようなものがかかっていた


百「……っ!!」

「……まさか、精液……」


確認しようにも触りたくない
でも、見た目は明らかにそれだ


「…カゴに紙が入ってる。『モモじゃなく、俺を見ろ』」



なんだこれ

怖い……!



「嫌だ…怖い……どうしたら…」


百「ハク、落ち着いて。オレの手握って」

「百…」


言うとおりに百の手を握ると、だんだん落ち着いてきた
百の手、安心する…



「…ありがと、だいぶ落ち着いた…」

百「良かった。ハク、やっぱり今日はハクの部屋に泊まらせて。1人で帰るのは危ないし、こんなことがあったら不安で眠れないでしょ?」

「…うん、ありがとう、百」



正直百が居てくれて良かった
一人だったら怖くて怖くてどうにかなりそうだった



百「とりあえず、明日から護衛かバンさんについてきてもらうかしたほうがいい。ハクに何かあったら大変だから」

「…百」

百「バンさんに連絡しにくいなら、オレからしようか?」

「…頼んでいい?上手く言えそうになくて」

百「分かった」



オレは携帯を取り出し、万理さんへかける


万『もしもし、ハクヤくん?』

「あ、万理さん…」

万『どうかした?』

「あ、えっと…百に代わっていい?」

万『百くん?うん、いいけど…』


オレはそのまま百へ携帯を渡す


百「あ、バンさん。お久しぶりです」

万『久しぶり、百くん。ハクヤくん、どうかしたの?』

百「実は練習した後なんですけど…」



百は一連のことを万理さんに話した



万『…え!?そんなことが…。ハクヤくんの状態は!?』

百「最初は怯えて震えてたんですけど、今は落ち着いてます」

万『…そっか。きっと百くんがいてくれたからだね。ありがとう百くん』

百「いえ!オレは何も。今日は念のためハクの部屋に泊まろうと思います」

万『分かった。ハクヤくんのこと、よろしくね。明日からの仕事については俺がハクヤくんにつくから』

百「分かりました。伝えておきます」



百は電話を切り、携帯を返す


百「バンさん、明日からハクについてくれるって」

「…そっか、ありがとね、百」

百「気にしないで。さ、帰ろ」

「…うん」








百(…まだハクの手、震えてる)
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