合同ライブ
TRIGGERとの共演を終えて、楽屋に戻ると万理さんがいた
「万理さん、おはよう。どうしたの?」
万「おはよう、ハクヤくん。いや、昨日倒れたばかりだから身体は大丈夫かなって心配になって迎えに来たんだ」
「優しいな、万理さんは。大丈夫だよ、ほら、この通り」
手を広げて見せると万理さんは苦笑いを浮かべた
万「そっか、良かった。でも、ほんと、ちょっとでも辛かったらすぐ言ってね?」
「もー、万理さん過保護だなー」
万「誰のせいかな?」
「…あ、はい。オレです…」
万「分かればよろしい。しばらくはオレが送迎するから、そのつもりでね」
「…ありがと、万理さん」
万理さんに送迎してもらい、小鳥遊事務所へ
次はIDOLiSH7とのダンスレッスンだ
陸「ハクヤさん!身体、大丈夫ですか?」
レッスン室に行くと、みんなが駆け寄ってきた
「大丈夫だよ。心配かけてごめんね」
陸「良かった…あの!実は…」
「ん?」
三「ハクヤさんでも踊れそうなダンス、みんなで考えてたんです!」
え?
環「えっとな、最初はこうで、こうして、こうすんの!これなら、ハッくんでも踊れっかなって!」
壮「ハクヤさんには楽しく踊ってほしくて」
「みんな…」
オレのために、踊りやすいダンスを考えてくれたのか…
「…ありがとう。すごく、嬉しい…」
オレは本当に恵まれているなとしみじみ思う
「おお!これならオレ、何とか踊れそうだ!」
ナギ「良かったでーす!」
大和「最初より生き生きして踊ってますもんね」
「うん、なんかね。あ、オレ踊れてる!って思うと嬉しくて楽しくなってきて!」
陸「皆で考えたかいがありました!」
あぁ、ダンスってこんなに楽しいんだって、初めて思ったんだ
みんなにしてみれば、簡単すぎてみすぼらしいかもしれないけれど
オレは全員がピシッと揃って踊れたことのほうが気持ちよくて嬉しいんだ
こうして、IDOLiSH7だけじゃなく、TRIGGERやRe:valeとのレッスンも踊れるようレベルを下げてくれて、何とか踊れるまでになったのだった
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百「いよいよだね、ハク」
「うん。オレ、全力で楽しむよ」
お陰様でチケットは三日間とも満員御礼
発売日に秒で完売したらしい
そして、ハクヤの五周年記念合同ライブが幕を開けた
「こんにちはー!!ハクヤです!今日は皆さん来てくれてありがとう!1日目のゲストとともに、今日は楽しみたいと思います!それでは、登場してもらいましょう!IDOLiSH7!!」
IDOLiSH7の皆と一緒にステージに立つのは、これが二回目だな
相変わらず7人もいると、賑やかでしゃべることも絶え間なく、楽しい
三「次は皆さんお待ちかねのハクヤさんと一緒にダンスしながら歌うコーナーです!」
「おう…とうとう来てしまったのか…」
陸「大丈夫ですよ、ハクヤさん!あんなに練習頑張ってたんですから!」
「オレほんとにウソでもなくダンス苦手なの」
知ってるー!とファンからレスポンスがきた
「さすがオレのファン」
会場から黄色い悲鳴
三「ほらハクヤさん!ファンをときめかせてないで準備してください」
「はーい」
曲が鳴る前に、ステージの上で円陣を組む
陸「ハクヤさん、今日は不安とか失敗したらとか無し!オレたちと楽しく踊るっていう気持ちだけ持っててください!」
一「そうですよ。失敗したって誰かが必ずフォローします。私たちは7人もいますから」
大和「ハクヤさんに不安そうな顔は似合わないですから」
三「もちろん!今までやってきた努力は無駄じゃないですから、きっと踊れます!」
環「ハッくんと踊んの、めっちゃ楽しみにしてきたから」
壮「欠点があったっていい。人は完璧じゃないから頑張れる。僕はそう思います」
ナギ「ミスターハクヤ!アーユーハッピー?」
「イェス!!みんなありがとう。全員で、楽しく踊ろう!」
百(ハク、楽しそうだね)
千(そうね。まだ初日なのに、盛り上がりすぎじゃない?)
百(そう思うなら、最終日で、もっと盛り上げればいいんじゃないかにゃ♪)
千(ふふ。もちろんそのつもりだよ)