このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

告知タイム


百「ハク、何か食べる?」

家に着いてシャワーを浴びた後、百はそう問いかけた


「…うん。確か冷蔵庫に色々あったと思う」

百「オッケー。今日はモモちゃん特製料理、振る舞っちゃうからね!」

「ふふ、楽しみにしてる」

百「任せといて!」


百はそう言って、料理し始める

オレはそんな百をじっと眺めていた


「…なんか、一緒に暮らしてるみたいだね」

百「え?」

「ご、ごめん!考えてたことがつい口に…」

百「ハク…オレは嬉しいよ!なんならモモちゃん、ここに住んじゃおっかな!なんて」

「オレはいいけど、週刊誌に撮られたら大変だから」

百「だよね…」


あ、百がしゅんとしちゃった


突然ぴろりん、と音がなった
オレのスマホの通知音である

スマホを取り出し、確認するハクヤ


「えっ…」

百「ハク?どうかしたの?」

「…やったー!!!」


尋常じゃないほどハクヤは喜びに満ちあふれている


「…はぁ、オレ、こんな幸せ者でいいんだろうか」

百「そんなに喜ぶなんて、一体何があったの?」


ほら、とハクヤに画面を見せてもらう百


百「えっと、何々?『Re:valeファンクラブ会員様へのお知らせ。この度あなた様はRe:vale 百の1名様限りのサイングッズに当選しましたことをお知らせ致します』って、これ…。この前ファンクラブ用にサインしたやつだ」


「これ、ファンクラブ会員限定の抽選でさ!千のサイングッズ1名、百のサイングッズ1名の合計二名しか当たらない超レアグッズなんだよ!!それにオレ当選したんだよ!?幸せすぎる…」

百「……。ハク、オレのサインくらい、ハクにならいくらでも書くよ?」

「ダメだよ!オレはRe:valeのファンと対等でいなくちゃ。百と仲がいいからといって、サインもらったりするのはやっぱりずるいと思うんだ」

百「ほんとに律儀だなぁ。Re:valeのライブも、チケット用意してあげるって言ってるのに、ハクは自分で取るからいいって言って受け取ってくれないし」

「だってさ…」

百「分かってるよ。そうしないと、自分が許せないんだよね、ハクは」

「うん…心からRe:valeを応援したいから」

百「…ありがとう、ハク」




本当は、百と付き合うこと自体、いいのかどうかも分からない
対等で、とか言っておいて、百をオレのものにしてしまっている

付き合うって、そういうことでしょ


百「ハク…?」

「ううん、何でもない」

百「ならいいんだけど…はい!モモちゃん特製オムライスです!!ちなみにハクのオムライスには、ハートにLOVEって書いといたからね!」

「…これは、永久保存しておきたい…」

百「いやいや、腐っちゃうから」


仕方ない、写真撮っておこう

パシャリ


「では、いただきます」

百「いただきまーす!」


百の手料理を食べられる日がくるとは

パクリ


百「お味はどうかにゃ?」

「うん、美味しい!」

百「良かったー!最近作ったりしてなかったから、ちょこっと心配だったんだけど」

「いや、百が作ってくれた料理なら、オレ何でも食べるから」

百「ハクからイケメン発言いただきました!」

オレ、イケメン発言した?


「あ!そういやIDOLiSH7の次はTRIGGERとダンスレッスンの予定だった!」

百「それなら、モモちゃんが楽に連絡しといたよ!」

「え、百が?」

百「うん。バンさんが、八乙女事務所に連絡するの怖いな…って呟いてたから、じゃあオレがTRIGGERに連絡しますよ!って」

「そうだったんだ…ありがとう、百。楽、何か言ってた?」

百「うん。大丈夫ですか?ゆっくり休んでください。って言ってた!」

「そっか。TRIGGERにも迷惑かけちゃうな…」

百「大丈夫だよ!みんな優しいから」

「…そうだね」


すると突然オレのスマホが鳴り出す


「…?八乙女社長からだ」

百「え、あの八乙女社長!?なんでハクに電話?」


とりあえず出てみる


「もしもし、ハクヤです」

八『…具合はどうなんだ』

「なんだ、もう聞いたんだ」

八『楽から聞いた。倒れたらしいな』

「うん、知らない間に無理してたみたい。でも今日休めば大丈夫だと思うから。何?もしかして心配してくれたの?」

八『だれがお前の心配をするか。ライブが中止になったら困るからな。その確認をしたまでだ』

「素直じゃないんだから。とにかくオレは大丈夫だから」

八『そうか。まぁ今日くらいゆっくり休んでおけ。じゃあな』

「はーい」


あの八乙女社長がこんな電話してくるなんてね


百「八乙女社長、なんだって?」

「あぁ、たぶんオレの心配してくれてたみたい。ゆっくり休んでおけって」

百「…珍しいね、あの人がそんなこと言うなんて。それともハクだけ特別とか?」

「どうだろうね…。そうだ、百。今日泊まるの?」

百「もちろん。ハクを1人にはしておけないからね」


百は優しいな…


「…百、少しだけ、甘えてもいい…?」

百「…いいよ。おいで、ハク」




--------------------------------------


ソファーに座る百と、百の上に座るハクヤ



「んっ…百…」

百「ハク…」


お互いの唇が触れあう


それがしばらく続き、次に進むのかと思っていたハクヤだが


百はそっと口を離し


百「そろそろ寝よっか」

「え?あ、うん…」


もしかしてベッドでするのか?と思い、ベッドに入るが


百「おやすみ、ハク」

「お、おやすみ…」


あれ?
何も、しないの…?

隣で百は寝息を立てている

なんで!?
いい雰囲気だったよ!?








(…生殺しだ……)
百(Zzz…)
4/4ページ
スキ