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サプライズ


現在、打ち上げ二次会中
場所は小鳥遊事務所


百「みんな、グラス持って!改めて、乾杯ー!!みんな、お疲れ様でしたー!」


百の音頭で、それぞれ乾杯する

天「お疲れ様!」

陸「お疲れ様でした!」


オレも、隣にいる百と乾杯


百「ハク!今日はほんとに色々とありがと!!今度お礼させて!」

「いいよ、お礼なんて。百の歌声を聴けただけで満足だから」

百「えー?オレは満足じゃないもん!何かしないと気が済まないよ」

「百…」

百「ねね、何か欲しいものとかないの?」

「特には…」

百「うーん…」

「…じゃあさ、ツーショット写真、撮ってくれる?」


そう言うと、百はきょとんとした

百「…そんなことでいいの?お礼とかじゃなくても、普通にやるよ!?」

「いいの。それにオレは百からお礼してもらいたくてしたわけじゃないし」

百「ハク…」


ただ、百の笑顔が何より好きだから


百「分かった!じゃあ撮ろう!!」

百がオレの肩を抱き寄せる


「…っ!」

百「じゃあ撮るよー!はい、チーズ!」


び、びっくりした…


「あ、ありがとう…」

百「全然いいよー!写真送っとくね!」


あ、百から写真来た…
待ち受けにしとこ…



そこに万理さんが懐石弁当を持って現れた

どうやら社長のおごりらしい
社長、いただきます


千「万、アドレス交換してよ」

万「いいけど、なんで?」

千「なんでってことないだろ!ほら、プロフィール登録用に写真撮るからこっち向いて」


それを見た百は


百「は!?オレのアドレスにだって、オレの写真登録してないよね!?」

千「するする。これからする。万、ほら、写真…」

万「千、ちょっとキモい」

千「五年間同じアルバム眺めてた僕にひどいこと言うなよ!?」

百「バンさんより先にオレから登録だろ!コンビ愛でしょ!!」

千「ちょ、待っ…」


千から奪ったスマホを壮五に渡す百


百「壮五!このスマホでオレの写真撮って!着信のたびに画面で微笑んでやる!」


壮「えっ!?あ、はい」


百「MEZZOも後でやってあげるから!コンビ愛、大事にね!」


百…MEZZOはやらなくてもいいんじゃないか…?


「…はぁ。何か飲むか…」


百はまだ千と言い合いしてるし…
もう少し、百と話したかったな


「なんて…オレは千には勝てないんだから、仕方ないよね…」


あんなふうにケンカしてても、結局仲良しには変わりない

しばらく一人酒してたときだ
きなこが何かを見つけたらしい

その目線の先には百のグラスだ


「ん…?」

大和「あれ。百さんのグラス、カードが入ってますよ」

百「あっ、ほんとだ!誰がいつの間に…」

千「なんて書いてあるんだ?」

百「…僕の歌を、歌ってくれてありがとう。…ゼロ」


全員「ゼロ!?」


ゼロ!?
どういうこと…


三月「まさか、本物!?」

大和「だ、誰かのイタズラだろ…?」

陸「誰かって…ゼロみたいな人ここにいた?」

ナギ「ドラマチックサプライズです!マジックのようです!」

環「良かったじゃん。メッセージくれたってことは、ゼロが怒ってなかったってことだろ」

壮「じゃあ、記者会見会場や、今夜のライブに現れたゼロは一体…」

一「ただの狂信者でしょう。時代遅れのね」




こうして、素敵なサプライズのあと、打ち上げはお開きとなった


万「ちょっと千、ちゃんと歩いて」

千「ん…万…」

「…大丈夫?千」


あのあと飲んでたからなぁ


万「…たく。千にタクシー呼ぶから、ハクヤくんは百くんのこと頼める?」

「分かった。あ、じゃあ千の部屋の住所教えとくね」


千すでに寝てそうだし
メモ用紙に千の部屋の住所を書いて万理さんに渡す


万「ありがとう、ハクヤくん」



百はというと、疲れて眠っていた


「…どうしよう。百の家は知ってるけど、鍵がどこにあるのか分からないし」

勝手に探すのもちょっとあれだしなぁ


「仕方ない。オレの家に寝かせるか」


こういうことは特別珍しいことではない
百はよくオレの家に泊まりに来るから、いつものことなのだ


百をおんぶして、オレは家へと向かった




百「…ん。ハク…」

「百?起きた?」


百「…むにゃむにゃ…あり、がと…zzz…」


どうやら寝言らしい


「ふふ。こちらこそだよ、百」


オレはたくさん、百に助けてもらったから
少しでも恩返しできてたらいいんだけど






(…百、今日はお疲れさま。ゆっくり休んでね)
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