暴露
陸「最近ハクヤさんバタバタしてるね」
三「そりゃハクヤさんだからなー。テレビで見ない日はないし」
環「ねぇバンちゃん。ハッくんあんなに忙しいのに、なんでマネージャー付けてあげねーの?」
大和「確かに。ありゃ一人じゃ大変だろ」
万「…本人が、つけなくていいって言っててね」
壮「どうしてですか?」
万理は言葉が出ず、押し黙っていた
そこに
「…万理さん。話していいよ、この子たちに」
偶然事務所に居合わせたオレ
やっぱり気になるよな
万「ハクヤくん…でも、ホントにいいの?」
「芸能界っていうところは、そういう怖いところでもあるんだってことを、この子たちには知っといてほしい。安全な場所じゃないってことを」
万「ハクヤくん…」
「でも、オレの口からじゃ言えないから、悪いけど代わりに万理さんから話してあげてくれる?」
万「…分かった」
「…ありがとう。それじゃあオレ、仕事あるから行ってくるね」
万「うん、気をつけて」
オレは事務所を後にした
「…この話を聞いて、みんなはどう思うのかな…」
---------------------------------
万「デビュー当時、ハクヤくんには男性のマネージャーがいたんだ。そのマネージャーはハクヤくんがデビューして半年ほどは何事もなく、真面目に仕事をしていたんだけど…」
大和「確か、ハクヤさんってデビューしてすぐ人気が出て、半年後とかめちゃくちゃテレビ出てた気がする」
万「そう。ハクヤくんは人気がすぐに出て、かなり忙しかった。だけどそんな時、ある事件があったんだけど、覚えてないかな。けっこうテレビでも取り上げられてたんだけど」
陸「それ、もしかして誘拐監禁事件!?」
ナギ「oh…ミスターハクヤ…監禁されていたんですか…?」
万「…そうなんだ」
一「ですが、確か報道では数人のファンがハクヤさんを監禁していた。としか…」
万「…ただの監禁じゃないんだ。テレビでは報道規制をしいたんだよ。これからのハクヤくんに影響を及ぼさないように。真実はほとんど隠されてたんだ」
三「…一体、ハクヤさんに何があったんですか?」
万「…落ち着いて、聞いてほしいんだけど…」
IDOLiSH7のみんなは、静かに聞いていた
万「…ハクヤくんは、監禁されてからずっと、性的暴力をうけ続けていたんだよ」
陸「え……?」
一「性的…暴力…?」
皆は、驚きを隠せずにいた
万「…そして、その首謀者が、ハクヤくんのマネージャーだった」
壮「ハクヤさんの、マネージャーが…!?」
万「ファン数人っていうのは全員男で、そのマネージャーが集めたんだ。ハクヤくんは、男たちに毎日襲われ続け、苦痛の日々を送っていた」
大和「…ひどすぎる……そんなの…」
環「…ハッくん、どうやって見つけたの?」
万「たまたま男が忘れて置いてあった携帯で、ハクヤくんがRe:valeの百くんに電話を掛けたんだよ。それで、百くんがすぐに助けに行ってくれて」
三「ハクヤさん、どうして事務所じゃなくてモモさんに電話したんですか?」
万「当時も百くんとは仲が良くて、よく電話してたからいつも着信履歴の一番上に百くんの番号があって。それで唯一覚えてた番号が百くんの番号だったらしい」
壮「ハクヤさんとモモさん、思った以上に深い関係なんですね」
万「そうだね。ハクヤくんが監禁されていた姿を目にしたのは唯一百くんだけだったから、詳しくは分からないけど、相当酷い様子だったことは事務所を通して聞いてる。 助けに行った時、ほとんど意識もない状態だったって」
その様子を想像した陸は、かなり気分が悪くなったのか、うずくまる
陸「…っ、うっ……」
一「七瀬さん…!?」
三「陸!大丈夫か!?具合悪くなったんなら休んでたほうが…」
陸「…大丈夫。ちゃんと最後まで聞かなきゃ。ハクヤさん、きっとこの話されるの嫌だと思う。それでも、オレたちのために話していいって言ってくれたんだ。だから」
大和「陸…」
万「陸君、無理はしないでね。ホントに具合悪いなら言ってくれていいから」
陸「…はい」
そして、万理さんは続けた
万「そういう事件もあって、ハクヤくんはマネージャーを嫌がった。それなら女性はどうだろうってことで、ハクヤくんが復帰してから女性マネージャーをつけることになったんだけど」
壮「…うまくいかなかったんですか?」
万「…うん。その女性マネージャー、ハクヤくんのこと好きになってしまって、交際を迫ったみたい。それに幻滅したハクヤくんから、やっぱり無理だ、と申し入れがあって、結局ダメになったんだ」
一「…なかなか、うまくいかないものですね」
万「…そうだね。オレも、出来る限りのことはしてるけど、付きっきりとはいかなくて。まぁ、そういう理由で、ハクヤくんにはマネージャーはいないんだ。このことは、他言無用で頼むね」
陸(…ハクヤさん、強い人だな)