真実と借り
紡「運転免許、取得しました!ワゴンを運転しますので、皆さん乗ってください」
大和「悪い。オレ、タマの隣外して」
環「あ?なんで?」
大和「理由はてめぇの胸に聞け。このクソボケ」
環「はああ!?」
三「ケンカすんなよ!壮五、環がまた何かしたのか?」
壮「…どうして環君が悪いと決め付けるんですか。彼を見下してませんか?」
三「…あ、いや、そういうわけじゃねぇけど」
一「四葉さんがやらかす率が多いからでしょ…。ねぇ、兄さ…」
三「なんなんだよ、お前は!味方しろなんて頼んでないだろ!オレを馬鹿にしてるくせに!」
一「馬鹿にしてなんか…」
陸「一織が人を小馬鹿にするのなんて、いつものことじゃないですか!」
ナギ「oh、良くない、良くないです。イオリ、大事な話があります」
一「なんなんですか。二階堂さんと四葉さんの話でしょう?」
大和「いーよ、蒸し返さなくて。話す気もねーし」
環「むかつくな!なんだよ、その態度!」
大和「てめぇこそ、あちこちで俺が芸能関係者だなんだ、余計なこと吹かしまくってただろうが!」
環「やんのか、この野郎…!」
三「止めろよ、環!」
壮「だから、どうして彼だけ叱るんです!?彼が予備軍だから!?」
三「掴みかかってんのあいつだろうが!」
ナギ「いいですか、イオリ。人のハート、とても繊細です。少しのことでも傷つきます。OK?」
一「今はハートのことより、殴られそうな二階堂さんの方を心配した方がいいのでは?」
陸「み、みんなどうしたんだよ!?」
紡「ワゴンに乗ってもらうだけなのに……」
…たく、こいつらまんまと罠にはまりやがって
「おい、おまえら。とりあえず落ち着け。あと環、大和から手を離せ」
陸「ハクヤさん!?もう、大丈夫なんですか!?」
環「ハッくん…」
「心配かけてごめんね。もう大丈夫。それよりも、君たち…何にも分かってないよね、ホント」
七人「え…?」
「ネットの記事が何だ?雑誌が何だ?あの記事がホントかどうかくらい、お前らなら分かんだろ!記事を書いたやつはお前らのこと知ってんのか?仲のいい友達か何かか?ちげーだろ」
三「…それは」
「お前らのこと知ってんのは、お前ら自身だろ!?なら、お前らのことを何も知らないやつが書いたネットや雑誌の記事を信じるんじゃなくて、お互いを信じろよ!」
壮「…ハクヤさん」
「んなことで怒らせんな。こんなことでいちいち内輪揉めしてたらキリがねぇんだから」
紡(…ハクヤさんが、怒るところ、初めて見た…)