海の色
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浦の星女学院の卒業式のあと、奏は一人で屋上から沈む夕日を見ていた
キラキラと輝くそれは未来へのエールか、これまでの思い出の全てなのか、それは誰にもわからない
ダ「終わってしまいましたわね」
そう言いながらやって来たのは黒澤ダイヤ、同じ卒業生だ
果「統廃合と同時に卒業なんて、なんか不思議な感覚だよね」
鞠「一生に一度、あるかないかの経験でーすッ!」
あとからやってきた松浦果南、小原鞠莉、この二人も卒業生だ、こうして四人並んで夕日を見るのも今日がきっと最後、ここにいる四人は全員がそれを分かっていた
ダ「奏さんはこれからどうするのですか?ご両親からの連絡などは…」
『ないの、どうしようかなって、毎月ちゃんとお金は入れられてるし生きてるんだろうけど』
果「奏の両親って本当アバウトに生きてるよね、今はどこにいるの?」
『アメリカとかじゃない?』
とアバウトな答えを返せば小原に「奏もアバウトだもんね」と笑われてしまった
ダ「ですが使用人の方も辞めてしまうのでしょう?あの広いお屋敷に一人で住むつもりですの?」
奏の家は高台にある大きな屋敷だ、そしてそこに使用人と二人で暮らしているらしいがその使用人はもう高齢になり「足腰が」と辞めていってしまった
『………………………早乙女学園って、知ってる?』
少しの沈黙のあと、紡がれた言葉に三人は瞬きを繰り返す
鞠「ダイヤ、果南、出発はいつ?」
ダ「わたくしは明後日ですわ」
果「私も明後日」
鞠「じゃあ今夜は奏の家で詳しく話を聞きながらお泊まり会!どう?楽しそうでしょう?」
小原の提案に黒澤と松浦は乗り気、小原は奏の腕を引いて歩き始める
『えっ、あっ私の家?本当に?』