第四章 奇跡使いと言霊使いの恋
アルシャインはテンパランスの小ぶりな胸に吸い付いていた。横になると本当に平らになってしまう。テンパランスは最初のほうこそ恥じらって気にしていたが、アルシャインにとって大きさなどは問題ではない。
「はあ、はあ、気が狂いそうよ。もう許して」
「墜ちるところまで堕ちるんじゃなかったんですか?」
テンパランスがほんの少し理性を手放し、快楽を受け入れようと心を開くと、監視の神の罰が二人の身体を切り裂いた。
「もう奇跡は使えないのに、罰は降り続けるのね」
「フフッ、嫉妬しているんでしょう」
アルシャインはテンパランスの身体を隅々までまさぐり、その白く柔らかな肢体を観察した。
「そんなにじっくり見ないで」
「すみません。でも、不勉強なもので、初めて見ますから……。痛かったら仰ってください」
そして二人は一つに溶け合った。
(ああ、これはだめだ。確かに、この味は禁忌の味だ)
テンパランスも理性を手放し、彼を受け入れる。脳はその痛みを快楽と錯覚した。
そこへまたも監視の神の罰が襲う。何度も何度も、神は二人を罰し続ける。二人はその攻撃の執拗さに、思わず吹き出した。
「終わるころにはどれほど傷だらけになっているんでしょうね、僕たちは」
「いいんじゃないかしら。痛みが紛れて好都合よ。見せつけてやればいいんだわ」
神の罰の痛みは最初のほうこそ罪悪感を二人に覚えさせたが、次第にその背徳感に興奮を覚えるようになっていく。
監視の神のかまいたちに切り裂かれ、羽毛布団の羽が舞い上がるベッドの上。血に染まる互いの身体を舐め合い、二人は堕ちていく。
罰するなら罰せばいい。もう走り出した色欲への道は、神ですら止めることはできない。
どんなにズタズタに切り裂かれ、血を流しても、二人はお互いの身体を貪ることをやめなかった。
悪事に手を染めた、二人だけの秘密の儀式。その蜜は甘美で、この上なく恍惚の味がする。
二人は理性を完全に手放し、快楽に身を委ね、やがてその頂に達し、果てた。
「はあ、はあ、気が狂いそうよ。もう許して」
「墜ちるところまで堕ちるんじゃなかったんですか?」
テンパランスがほんの少し理性を手放し、快楽を受け入れようと心を開くと、監視の神の罰が二人の身体を切り裂いた。
「もう奇跡は使えないのに、罰は降り続けるのね」
「フフッ、嫉妬しているんでしょう」
アルシャインはテンパランスの身体を隅々までまさぐり、その白く柔らかな肢体を観察した。
「そんなにじっくり見ないで」
「すみません。でも、不勉強なもので、初めて見ますから……。痛かったら仰ってください」
そして二人は一つに溶け合った。
(ああ、これはだめだ。確かに、この味は禁忌の味だ)
テンパランスも理性を手放し、彼を受け入れる。脳はその痛みを快楽と錯覚した。
そこへまたも監視の神の罰が襲う。何度も何度も、神は二人を罰し続ける。二人はその攻撃の執拗さに、思わず吹き出した。
「終わるころにはどれほど傷だらけになっているんでしょうね、僕たちは」
「いいんじゃないかしら。痛みが紛れて好都合よ。見せつけてやればいいんだわ」
神の罰の痛みは最初のほうこそ罪悪感を二人に覚えさせたが、次第にその背徳感に興奮を覚えるようになっていく。
監視の神のかまいたちに切り裂かれ、羽毛布団の羽が舞い上がるベッドの上。血に染まる互いの身体を舐め合い、二人は堕ちていく。
罰するなら罰せばいい。もう走り出した色欲への道は、神ですら止めることはできない。
どんなにズタズタに切り裂かれ、血を流しても、二人はお互いの身体を貪ることをやめなかった。
悪事に手を染めた、二人だけの秘密の儀式。その蜜は甘美で、この上なく恍惚の味がする。
二人は理性を完全に手放し、快楽に身を委ね、やがてその頂に達し、果てた。