【幕間劇】奇跡使いと言霊使いが一緒に収穫祭を過ごしたら
「これそっち運んで!!」
「わ!モロワだ!美味しそう!はいはーい!!」
モロワとは、ムギーという食用の両生類の唐揚げだ。ムギーの唐揚げがなぜモロワと呼ばれるようになったかは諸説あり、詳しいことは分かっていない。しかし、家庭料理に欠かせない一品であることは間違いない。
「つまみ食いしちゃだめよ」
「はーい!」
ニナが元気よく返事して皿を次々テーブルに並べる。
「ちょっとぐらい味見してもいいよね……」
ニナは冷めてきて食べごろになったらつまむ気満々だった。
「ほらヨ!ゴルシゲイラが手に入ったからゴルシチョンボ出来たぞ!」
「えー!!ゴルシチョンボ?!高かったんじゃないの?」
テーブルに鎮座するゴルシチョンボなる魚介の煮込みを見て、テンパランスが脚立から落ちそうになった。
「収穫祭はこれ食べないと終われない人がいるのよ……」
ミルドレッドがため息交じりに隣の男を見やる。ガイがゴルシゲイラを捌いた手の臭みを洗い流しながらニヤリと笑った。
「俺これ食べないと年越せねえ」
しかしニナはあまりうれしくなさそうだ。
「あたしゴルシチョンボあんまり好きじゃないなあ……ちょっと苦くないですか?」
「苦い?」
「たくさんある目玉の周り」
「あ、分かる気がする。目玉は固くて食べられないから、私は目玉の周りくりぬいちゃう」
イオナがニナに同意すると、「わかるう~」と、ニナも共感する。
すると、ニコがミニポンポという一口大の野菜をつまみ食いするところだった。
「ニコちゃん!ダメよ!準備できるまで食べちゃダメ!」
エラが目ざとくそれを注意すると、ニコは、「はーい、ごめんなさーい」とむくれた。
「もう、しょうがないわね、一個だけね」
その様子を見て、ニコが我慢できそうもないとみると、イオナがニコにモロワのかけらを食べさせた。「美味しい?」「おいしい!」
「ちょっとだめー!!甘やかしちゃだめよー!」
生真面目なエラは不満をあらわに叱りだした。しかし、その陰に隠れてニナがエラに見つからないようにモロワをつまむ。「ん。おいひい」
「これ、どうしますか?」
ベルとケフィはそんな様子をよそにアルシャインとテンパランスの飾りつけを手伝う。
「この鎖の根元に花をつける。待ってて」
そうこうしているうちに、料理が出そろったようだ。
「みんな、準備はいい?料理出そろったわよ!!」
『はーい!!』
「わ!モロワだ!美味しそう!はいはーい!!」
モロワとは、ムギーという食用の両生類の唐揚げだ。ムギーの唐揚げがなぜモロワと呼ばれるようになったかは諸説あり、詳しいことは分かっていない。しかし、家庭料理に欠かせない一品であることは間違いない。
「つまみ食いしちゃだめよ」
「はーい!」
ニナが元気よく返事して皿を次々テーブルに並べる。
「ちょっとぐらい味見してもいいよね……」
ニナは冷めてきて食べごろになったらつまむ気満々だった。
「ほらヨ!ゴルシゲイラが手に入ったからゴルシチョンボ出来たぞ!」
「えー!!ゴルシチョンボ?!高かったんじゃないの?」
テーブルに鎮座するゴルシチョンボなる魚介の煮込みを見て、テンパランスが脚立から落ちそうになった。
「収穫祭はこれ食べないと終われない人がいるのよ……」
ミルドレッドがため息交じりに隣の男を見やる。ガイがゴルシゲイラを捌いた手の臭みを洗い流しながらニヤリと笑った。
「俺これ食べないと年越せねえ」
しかしニナはあまりうれしくなさそうだ。
「あたしゴルシチョンボあんまり好きじゃないなあ……ちょっと苦くないですか?」
「苦い?」
「たくさんある目玉の周り」
「あ、分かる気がする。目玉は固くて食べられないから、私は目玉の周りくりぬいちゃう」
イオナがニナに同意すると、「わかるう~」と、ニナも共感する。
すると、ニコがミニポンポという一口大の野菜をつまみ食いするところだった。
「ニコちゃん!ダメよ!準備できるまで食べちゃダメ!」
エラが目ざとくそれを注意すると、ニコは、「はーい、ごめんなさーい」とむくれた。
「もう、しょうがないわね、一個だけね」
その様子を見て、ニコが我慢できそうもないとみると、イオナがニコにモロワのかけらを食べさせた。「美味しい?」「おいしい!」
「ちょっとだめー!!甘やかしちゃだめよー!」
生真面目なエラは不満をあらわに叱りだした。しかし、その陰に隠れてニナがエラに見つからないようにモロワをつまむ。「ん。おいひい」
「これ、どうしますか?」
ベルとケフィはそんな様子をよそにアルシャインとテンパランスの飾りつけを手伝う。
「この鎖の根元に花をつける。待ってて」
そうこうしているうちに、料理が出そろったようだ。
「みんな、準備はいい?料理出そろったわよ!!」
『はーい!!』