【番外】君がいれば
織田巻もその告白に応えた。
「俺は小学校の頃からずっとお前のこと好きだったよ。お前俺のこと好きになったの最近かよ。鈍すぎるだろ。はーまったく、やり切れねえぜ」
「しょ、小学校のころから?マジで?!」
夕月は織田巻の告白は寝耳に水だった。なんだ、何もかも、杞憂だったんだ。
「でも、今の気持ちわりいお前は大嫌い。じゃな」
そう言うと、織田巻は夕月に背を向け、帰ろうとした。夕月が再び追いすがる。
「ちょ、まって!さっきのは謝るから!……どうやったら好きになってくれる?」
織田巻は振り向いてにかっと笑うと、
「お前はやっぱ男だからよ!今まで通りの男らしいお前の方がいいな!」
夕月の頭をぐしゃぐしゃと撫でまわした。
「あっ……あたしは男じゃねー!!……でも、その方がいいってんなら、いいか……」
「それで、その後どうなったんですの?」
「あ、なんか、今まで通り友達として付き合うことになったよ。でも、一応彼氏彼女って感じになったかな」
夕月は不慣れな「恋人同士」という関係に戸惑っているようだった。
葵は親友の幸せを心から喜んだ。
「きゃー!おめでとう夕月ちゃん!それと、私の変な作戦のせいで、ごめんなさいね」
「いや、いいよ。逆にわかりやすくてバレて、告白しやすくなったし」
真緋瑠の心だけが宙ぶらりんだ。
「おめでとう夕月ちゃん……。あたくし、二連敗……。ん、なんでもありませんわ」
今日のお茶会のファッションは、夕月の王子コーデデビューである。夕月はやっと王子アイテムを全部揃え、外を歩けるようになったのだ。
「夕月ちゃん、ますます男らしさが上がったような気がいたしますわ。素敵!」
「彼氏公認ですもの、ますます男らしさに磨きがかかっていくんではなくて?」
夕月は、「女子をこじらせていても、こじらせてる方が好きな人がいるなら、こじらせっぱなしにしててもいいかな。女らしさなんて、糞喰らえだぜ!」と、考えを改めることにした。
END.
「俺は小学校の頃からずっとお前のこと好きだったよ。お前俺のこと好きになったの最近かよ。鈍すぎるだろ。はーまったく、やり切れねえぜ」
「しょ、小学校のころから?マジで?!」
夕月は織田巻の告白は寝耳に水だった。なんだ、何もかも、杞憂だったんだ。
「でも、今の気持ちわりいお前は大嫌い。じゃな」
そう言うと、織田巻は夕月に背を向け、帰ろうとした。夕月が再び追いすがる。
「ちょ、まって!さっきのは謝るから!……どうやったら好きになってくれる?」
織田巻は振り向いてにかっと笑うと、
「お前はやっぱ男だからよ!今まで通りの男らしいお前の方がいいな!」
夕月の頭をぐしゃぐしゃと撫でまわした。
「あっ……あたしは男じゃねー!!……でも、その方がいいってんなら、いいか……」
「それで、その後どうなったんですの?」
「あ、なんか、今まで通り友達として付き合うことになったよ。でも、一応彼氏彼女って感じになったかな」
夕月は不慣れな「恋人同士」という関係に戸惑っているようだった。
葵は親友の幸せを心から喜んだ。
「きゃー!おめでとう夕月ちゃん!それと、私の変な作戦のせいで、ごめんなさいね」
「いや、いいよ。逆にわかりやすくてバレて、告白しやすくなったし」
真緋瑠の心だけが宙ぶらりんだ。
「おめでとう夕月ちゃん……。あたくし、二連敗……。ん、なんでもありませんわ」
今日のお茶会のファッションは、夕月の王子コーデデビューである。夕月はやっと王子アイテムを全部揃え、外を歩けるようになったのだ。
「夕月ちゃん、ますます男らしさが上がったような気がいたしますわ。素敵!」
「彼氏公認ですもの、ますます男らしさに磨きがかかっていくんではなくて?」
夕月は、「女子をこじらせていても、こじらせてる方が好きな人がいるなら、こじらせっぱなしにしててもいいかな。女らしさなんて、糞喰らえだぜ!」と、考えを改めることにした。
END.