私が間違っているというの?
先ほど葵が開け、開け放したままだった時空の扉から、一人の老人が姿を現した。
「叔父貴どの…!」
ギンモクセイが驚くと、叔父と呼ばれた老人は、「は~い」と手を挙げた。
「アナナス翁、こんなところに来られては危険です!」
老人の名はアナナス。ギンモクセイの、年の離れた叔父であり、数百年の長きを生きる老魔族である。彼もまた王族の血を引くもので、墓場の下の屋敷で生活している魔族であった。
「葵ちゃんや、敵はもう戦意をなくしておるぞ。人間たちも命乞いをしておるし、この戦、もう終わりにしてもいいんじゃないかのう?」
「大叔父様、止めても無駄です。もう私の怒りは止められませんの」
するとアナナスは一冊の雑誌を取り出した。それは一般男性も読むのをためらうマニア向け成人漫画雑誌・ピーチマガジン。葵が夜中コンビニに忍び込んでこっそり買った、あの雑誌である。
「戦いをやめなければ葵ちゃんの大好きなこの雑誌も、もう見れなくなってしまうぞい」
「きゃーーーーー!!大叔父様、そんなのどこから見つけてらしたの!?」
葵は慌ててアナナスから雑誌を奪い、隠すように抱えた。
「そ、その雑誌は弊社刊行のピーチマガジン……。お嬢さんが読者だったとは」
「どういうこと?!」
葵の問いに、アナナスが答えた。
「このピーチマガジンはこの会社の雑誌なんじゃよ。この会社を滅ぼしたら葵ちゃんの大好きなピーチマガジンもおしまいじゃ」
「だ、大好きなんかではありませんわ!!」
夕月はあきれてしまった。あの時コンビニで欲しがっていたあの雑誌を、葵は結局買ってしまったのだ。
「葵……。結局買っちゃったのか」
真緋瑠は事情が分からず、夕月に聞いた。
「どういうことですの?あの雑誌は?」
「エロ漫画雑誌だよ。葵が欲しそうにしていたから買っちゃだめだって言ったのに、結局買っちゃったみたいだね」
「エロ漫画……葵さん……」
真緋瑠は幻滅した。葵は話題を逸らそうとムキになって反論した。
「そんなエロ漫画私は好きじゃありませんわ!むしろ憎むべき内容の憎むべき敵です!私はスグリパブリケーションを許さない!!」
「叔父貴どの…!」
ギンモクセイが驚くと、叔父と呼ばれた老人は、「は~い」と手を挙げた。
「アナナス翁、こんなところに来られては危険です!」
老人の名はアナナス。ギンモクセイの、年の離れた叔父であり、数百年の長きを生きる老魔族である。彼もまた王族の血を引くもので、墓場の下の屋敷で生活している魔族であった。
「葵ちゃんや、敵はもう戦意をなくしておるぞ。人間たちも命乞いをしておるし、この戦、もう終わりにしてもいいんじゃないかのう?」
「大叔父様、止めても無駄です。もう私の怒りは止められませんの」
するとアナナスは一冊の雑誌を取り出した。それは一般男性も読むのをためらうマニア向け成人漫画雑誌・ピーチマガジン。葵が夜中コンビニに忍び込んでこっそり買った、あの雑誌である。
「戦いをやめなければ葵ちゃんの大好きなこの雑誌も、もう見れなくなってしまうぞい」
「きゃーーーーー!!大叔父様、そんなのどこから見つけてらしたの!?」
葵は慌ててアナナスから雑誌を奪い、隠すように抱えた。
「そ、その雑誌は弊社刊行のピーチマガジン……。お嬢さんが読者だったとは」
「どういうこと?!」
葵の問いに、アナナスが答えた。
「このピーチマガジンはこの会社の雑誌なんじゃよ。この会社を滅ぼしたら葵ちゃんの大好きなピーチマガジンもおしまいじゃ」
「だ、大好きなんかではありませんわ!!」
夕月はあきれてしまった。あの時コンビニで欲しがっていたあの雑誌を、葵は結局買ってしまったのだ。
「葵……。結局買っちゃったのか」
真緋瑠は事情が分からず、夕月に聞いた。
「どういうことですの?あの雑誌は?」
「エロ漫画雑誌だよ。葵が欲しそうにしていたから買っちゃだめだって言ったのに、結局買っちゃったみたいだね」
「エロ漫画……葵さん……」
真緋瑠は幻滅した。葵は話題を逸らそうとムキになって反論した。
「そんなエロ漫画私は好きじゃありませんわ!むしろ憎むべき内容の憎むべき敵です!私はスグリパブリケーションを許さない!!」