第一話 ジェイクの武器屋へようこそ!
「この店、偶然見つけたから道を知らないんだ。地図はあるかな?」
「販促用チラシでよければ」
「それでいい」
男は魔法の弾丸数発と新しい専用ホルスターも購入し、いつものように後生大事にホルスターを撫で繰り回しながら満足そうに帰って行った。
「たまに大物が売れるから辞められねーんだよな」
店の窓から立ち去る男の後姿を見送って、ジェイクは自慢のヒゲを撫でた。と、そこへ、店のドアがキイと開き、玄関チャイムのベルがガランガランと鳴った。
「らっしゃい」
「あの、すみません、今日面接予定の猿族、アントンです……」
純朴そうな大人しそうな気弱そうな声色の男が、消え入りそうな声で名乗った。
「おお、待ってた……あ、あんた、猿族?犬族じゃなくて?」
見れば、アントンと名乗ったその男は、顔中首まで金色の毛むくじゃらで、ヨークシャーテリアのような顔をしていた。手元を見れば、自分で剃っているのだろう、短い毛がびっしり生えていて、肌が露出している。手の爪の形を見れば、なるほど猿族だ。だが、顔はどう見ても犬族にしか見えない。何族の男か判別がつかない。求人募集では「猿族、小人族、妖精族、繊細族限定」と、確かに指定していたのだが。
「こんな見た目なので……申し上げにくいのですが……生粋の純血猿族です。奇形で、毛むくじゃらに生まれてしまったんです。こんな見た目では、ダメでしょうか?」
しばらく頭のてっぺんからつま先までジロジロ見て沈黙していたジェイクだったが、ハハハ……と乾いた笑いを漏らしたかと思うと、次第にアハハと大笑い高笑いを上げ始めた。
「面白いなお前!まずは面接と技能テストだ!店の奥の工房に案内するよ!!こりゃあ傑作だ!ハハハ、なるほどねえ、うちの店に、毛むくじゃらの猿が!!はっはっは!」
その高笑いを嘲笑と誤解したアントンは、「ここも面接落とされるのかな……それとも採用されて奴隷にされるのかな……」と、不安を募らせてジェイクの後についていった。
「販促用チラシでよければ」
「それでいい」
男は魔法の弾丸数発と新しい専用ホルスターも購入し、いつものように後生大事にホルスターを撫で繰り回しながら満足そうに帰って行った。
「たまに大物が売れるから辞められねーんだよな」
店の窓から立ち去る男の後姿を見送って、ジェイクは自慢のヒゲを撫でた。と、そこへ、店のドアがキイと開き、玄関チャイムのベルがガランガランと鳴った。
「らっしゃい」
「あの、すみません、今日面接予定の猿族、アントンです……」
純朴そうな大人しそうな気弱そうな声色の男が、消え入りそうな声で名乗った。
「おお、待ってた……あ、あんた、猿族?犬族じゃなくて?」
見れば、アントンと名乗ったその男は、顔中首まで金色の毛むくじゃらで、ヨークシャーテリアのような顔をしていた。手元を見れば、自分で剃っているのだろう、短い毛がびっしり生えていて、肌が露出している。手の爪の形を見れば、なるほど猿族だ。だが、顔はどう見ても犬族にしか見えない。何族の男か判別がつかない。求人募集では「猿族、小人族、妖精族、繊細族限定」と、確かに指定していたのだが。
「こんな見た目なので……申し上げにくいのですが……生粋の純血猿族です。奇形で、毛むくじゃらに生まれてしまったんです。こんな見た目では、ダメでしょうか?」
しばらく頭のてっぺんからつま先までジロジロ見て沈黙していたジェイクだったが、ハハハ……と乾いた笑いを漏らしたかと思うと、次第にアハハと大笑い高笑いを上げ始めた。
「面白いなお前!まずは面接と技能テストだ!店の奥の工房に案内するよ!!こりゃあ傑作だ!ハハハ、なるほどねえ、うちの店に、毛むくじゃらの猿が!!はっはっは!」
その高笑いを嘲笑と誤解したアントンは、「ここも面接落とされるのかな……それとも採用されて奴隷にされるのかな……」と、不安を募らせてジェイクの後についていった。