第六話 ロゼッタは天性のブースター
「お前、すげえよ!こんな力があったんだな!」
ようやく我に返ったジェイクがロゼッタを称賛すると、ロゼッタは驚いた。まるで夢の中と同じだったからだ。
「あ!ジェイク、夢の中でも全く同じこと言ってた!」
「ええ?!」
「やっぱり正夢だったんだ!あたし、大魔法使いだったんだ!」
しかしアントンは一点気になったことがある。ロゼッタは学習障害で知能が低いため、魔法らしい魔法が一切使えなかったのである。魔法は知能をパワーソースにするというのが常識だ。なぜ魔法を使わせても使えなかったロゼッタにこれほどの魔力があったのだろう。
「ん、そうか!ちょっと確認したいことがある、ロゼッタ。店の裏の空き地に行こう」
アントンに促されて店の裏の空き地に行くと、アントンは丸いビー玉のような玉をロゼッタに持たせた。
「これを一度握って、思いっきり放り投げてごらん」
「放り投げるだけでいいの?これを?」
ロゼッタは促されるまま一度ぎゅっと握って、ビー玉を放ってみた。途端、大爆発。三人は爆風に吹き飛ばされた。
「やっぱり、そうだ!ロゼッタ、君は天性のブースターなんだ!マジックアイテムの力を何倍にも増幅して使えるんだよ!」
「ええ?!そんな、危ないじゃん!マジックアイテムに触ったらみんな爆発しちゃうの?!」
「なんてこった!おいロゼッタ、店の中の商品勝手に触るなよ!店がめちゃくちゃになっちまう!」
アントンはこの力も利用方法によっては有益に使えると考えた。
「必ず爆発するとは限らないはずだ。傷薬の魔宝玉を使えば複数の人を一気に救うこともできるんじゃないかな。本で見たことがあるよ。ブースターと呼ばれる人の活躍を」
「じゃあ、夢で見た通り、冒険の旅に出たら、あたしがマジックアイテムを使えば仲間もみんな助けられるかもしれないのね?」
「おそらく」
「ねえジェイク!」
「なんだ」
ジェイクは嫌な予感がした。
「あたしを冒険の旅に」
「できるわけねーだろガキ!お前みたいな貧弱なガキに冒険の旅が務まるわけないだろ!」
「できるかもしれないでしょ?あれ正夢だよ!」
「夢は夢だ!ホラ、店に戻って、工房の大片付けだぞ!」
ジェイクに却下されたが、ロゼッタは冒険の旅に出ればジェイクの役に立つような気がしてならなかった。
ようやく我に返ったジェイクがロゼッタを称賛すると、ロゼッタは驚いた。まるで夢の中と同じだったからだ。
「あ!ジェイク、夢の中でも全く同じこと言ってた!」
「ええ?!」
「やっぱり正夢だったんだ!あたし、大魔法使いだったんだ!」
しかしアントンは一点気になったことがある。ロゼッタは学習障害で知能が低いため、魔法らしい魔法が一切使えなかったのである。魔法は知能をパワーソースにするというのが常識だ。なぜ魔法を使わせても使えなかったロゼッタにこれほどの魔力があったのだろう。
「ん、そうか!ちょっと確認したいことがある、ロゼッタ。店の裏の空き地に行こう」
アントンに促されて店の裏の空き地に行くと、アントンは丸いビー玉のような玉をロゼッタに持たせた。
「これを一度握って、思いっきり放り投げてごらん」
「放り投げるだけでいいの?これを?」
ロゼッタは促されるまま一度ぎゅっと握って、ビー玉を放ってみた。途端、大爆発。三人は爆風に吹き飛ばされた。
「やっぱり、そうだ!ロゼッタ、君は天性のブースターなんだ!マジックアイテムの力を何倍にも増幅して使えるんだよ!」
「ええ?!そんな、危ないじゃん!マジックアイテムに触ったらみんな爆発しちゃうの?!」
「なんてこった!おいロゼッタ、店の中の商品勝手に触るなよ!店がめちゃくちゃになっちまう!」
アントンはこの力も利用方法によっては有益に使えると考えた。
「必ず爆発するとは限らないはずだ。傷薬の魔宝玉を使えば複数の人を一気に救うこともできるんじゃないかな。本で見たことがあるよ。ブースターと呼ばれる人の活躍を」
「じゃあ、夢で見た通り、冒険の旅に出たら、あたしがマジックアイテムを使えば仲間もみんな助けられるかもしれないのね?」
「おそらく」
「ねえジェイク!」
「なんだ」
ジェイクは嫌な予感がした。
「あたしを冒険の旅に」
「できるわけねーだろガキ!お前みたいな貧弱なガキに冒険の旅が務まるわけないだろ!」
「できるかもしれないでしょ?あれ正夢だよ!」
「夢は夢だ!ホラ、店に戻って、工房の大片付けだぞ!」
ジェイクに却下されたが、ロゼッタは冒険の旅に出ればジェイクの役に立つような気がしてならなかった。