【番外】謎のバレンタインプレゼント
ヒノキ城ではライラックに声を掛けられた者たちが集まってげらげら笑っていました。
「あいつあれ貰ってどうするつもりなんだろうな」
レンギョウが笑いました。
「今サイプレス城に行ってるぜ。あいつ、誰かわからないけどお礼をしなくちゃって言ってたぜ」
フロックスが涙を流しながら笑い転げて言いました。
「あいつ律儀だから、誰かわかるまで探し続けるぜ。諦めて貰っとけよ!!」
スミレが腹を抱えて笑いました。
「あーいい気味やわ、ほんま面白いわ」
ハルジオンがスミレに寄りかかって笑います。
「あいつ最終的にどうする気だろう?」
アリウムが煙草に火をつけました。
アナナスはサイプレス城にはいませんでした。このヒノキ城で、ライラックの動向を観察していました。
「そろそろネタばらししますか?」
毛糸のパンツは、魔王が母君から送られた物。魔王はそのセンスの悪い毛糸のパンツを、ライラックに押し付けて知らんふりするつもりでした。
しかしライラックが意外と律義で粘り強いので、みんなは踊らされるライラックの様子がおかしくて仕方ありません。
「ギリギリまであいつの反応見よう」
魔王は不敵に笑みました。
サイプレス城にアナナスがいないと知ったライラックは再びヒノキ城に帰ってくると、大広間には親しい者たちが勢ぞろいして雑談していました。
ライラックはそこにアナナスと魔王の姿を認めたので、声を掛けました。
「ここにいたか。なあ、済まない。この毛糸のパンツを俺に送った者を捜しているんだが心当たりないか?」
魔王もアナナスも首をかしげました。
「私が知るわけないだろう」
「俺も知りませんね」
ライラックは頭を抱えてしゃがみこみました。
「もうーーーーーーー!!!!誰なんだよーーーーー!!!」
そして、ライラックははたと気づきました。皆が勢ぞろいしている。おかしい。やっぱり犯人はこの中に?こんな意地悪ないたずらをして楽しむのは……。魔王しかいない!
「魔王だろ!魔王が俺にこれを送り付けたんだな?」
「送り付けた?失礼な奴だな。誰かが心を込めて編んだかもしれないものを、送り付けたとは失礼じゃないか?貰っておけばいいじゃないか。可愛いぞ」
ライラックは確信しました。そして反論しました。
「可愛いと思うなら魔王がこれを貰ってくれ」
「私は……いいよ。お前が貰ったものだろう?」
「やっぱり魔王だなーーーーーー?!俺はこんなのいらない!!やっぱりお前が仕組んだいたずらだろう!!」
ライラック以外の一同はギャハハハハハと爆笑しました。
スミレがネタばらししました。
「それは魔王の母君のお手製の毛糸のパンツだ。ハイセンスでお前によく似合うぞ」
「い・ら・ねえええええええええ!!!!!!!」
ライラックは力の限り叫びました。
おしまい。
「あいつあれ貰ってどうするつもりなんだろうな」
レンギョウが笑いました。
「今サイプレス城に行ってるぜ。あいつ、誰かわからないけどお礼をしなくちゃって言ってたぜ」
フロックスが涙を流しながら笑い転げて言いました。
「あいつ律儀だから、誰かわかるまで探し続けるぜ。諦めて貰っとけよ!!」
スミレが腹を抱えて笑いました。
「あーいい気味やわ、ほんま面白いわ」
ハルジオンがスミレに寄りかかって笑います。
「あいつ最終的にどうする気だろう?」
アリウムが煙草に火をつけました。
アナナスはサイプレス城にはいませんでした。このヒノキ城で、ライラックの動向を観察していました。
「そろそろネタばらししますか?」
毛糸のパンツは、魔王が母君から送られた物。魔王はそのセンスの悪い毛糸のパンツを、ライラックに押し付けて知らんふりするつもりでした。
しかしライラックが意外と律義で粘り強いので、みんなは踊らされるライラックの様子がおかしくて仕方ありません。
「ギリギリまであいつの反応見よう」
魔王は不敵に笑みました。
サイプレス城にアナナスがいないと知ったライラックは再びヒノキ城に帰ってくると、大広間には親しい者たちが勢ぞろいして雑談していました。
ライラックはそこにアナナスと魔王の姿を認めたので、声を掛けました。
「ここにいたか。なあ、済まない。この毛糸のパンツを俺に送った者を捜しているんだが心当たりないか?」
魔王もアナナスも首をかしげました。
「私が知るわけないだろう」
「俺も知りませんね」
ライラックは頭を抱えてしゃがみこみました。
「もうーーーーーーー!!!!誰なんだよーーーーー!!!」
そして、ライラックははたと気づきました。皆が勢ぞろいしている。おかしい。やっぱり犯人はこの中に?こんな意地悪ないたずらをして楽しむのは……。魔王しかいない!
「魔王だろ!魔王が俺にこれを送り付けたんだな?」
「送り付けた?失礼な奴だな。誰かが心を込めて編んだかもしれないものを、送り付けたとは失礼じゃないか?貰っておけばいいじゃないか。可愛いぞ」
ライラックは確信しました。そして反論しました。
「可愛いと思うなら魔王がこれを貰ってくれ」
「私は……いいよ。お前が貰ったものだろう?」
「やっぱり魔王だなーーーーーー?!俺はこんなのいらない!!やっぱりお前が仕組んだいたずらだろう!!」
ライラック以外の一同はギャハハハハハと爆笑しました。
スミレがネタばらししました。
「それは魔王の母君のお手製の毛糸のパンツだ。ハイセンスでお前によく似合うぞ」
「い・ら・ねえええええええええ!!!!!!!」
ライラックは力の限り叫びました。
おしまい。