【番外】ガーリィ☆マジック
一ヶ月ほどして、ようやくドレスが出来上がりました。
早速試着してみたスミレは、なぜだか浮かない顔です。
「ちょっと可愛すぎないか?やっぱり似合わないよな……」
自信の無さそうな呟きに侍女達は大絶賛して持ち上げました。
「そんなことございませんわ!」
「滅相もない!大変お似合いですわ!」
「なんと可愛らしいスミレ様!素敵ですわ!」
「ええよ、ええよ。似合うわ~!ほんまにかわええよ~」
どんなに絶賛されても、いまいちしっくり来ません。イメージの段階では憧れのデザインだったはずなのに、鏡に映ったスミレは、服に着られているように見えます。
侍女達は見たこともない可愛らしいスミレに色めき立ち、頭に大きなリボンを巻いたり、キノコやお菓子の指輪やイヤリング、お花のネックレスで飾り立てました。
飾りつけが盛り上がってゆくほど、スミレは元気を奪われてゆきました。
(わたしにこんなの似合わないよ……)
すると魔王が部屋に入ってきました。
「可愛いではないか、スミレ。よく似合っているぞ。随分可愛くなるものだな」
しかしスミレはいまいち自信がありません。
「そう……かなあ?」
侍女達はアイコンタクトで魔王に働きかけます。
察した魔王は小さく頷きました。
「可愛い可愛い。お前にはそういうドレスが似合うのだな。また作らせよう。ずっと可愛いスミレでいてくれ」
するとスミレは、侍女達の賛辞に複雑な気持ちをもっていたはずなのに、魔王に言われた瞬間、満更でもない気持ちになりました。
「お前がそういうなら……」
そして改めて鏡に映る自分を見ると、なんだか乱暴な自分が恥ずかしくなり、ドレスに似合うお淑やかな振る舞いをしなければならないような気分になりました。
早速試着してみたスミレは、なぜだか浮かない顔です。
「ちょっと可愛すぎないか?やっぱり似合わないよな……」
自信の無さそうな呟きに侍女達は大絶賛して持ち上げました。
「そんなことございませんわ!」
「滅相もない!大変お似合いですわ!」
「なんと可愛らしいスミレ様!素敵ですわ!」
「ええよ、ええよ。似合うわ~!ほんまにかわええよ~」
どんなに絶賛されても、いまいちしっくり来ません。イメージの段階では憧れのデザインだったはずなのに、鏡に映ったスミレは、服に着られているように見えます。
侍女達は見たこともない可愛らしいスミレに色めき立ち、頭に大きなリボンを巻いたり、キノコやお菓子の指輪やイヤリング、お花のネックレスで飾り立てました。
飾りつけが盛り上がってゆくほど、スミレは元気を奪われてゆきました。
(わたしにこんなの似合わないよ……)
すると魔王が部屋に入ってきました。
「可愛いではないか、スミレ。よく似合っているぞ。随分可愛くなるものだな」
しかしスミレはいまいち自信がありません。
「そう……かなあ?」
侍女達はアイコンタクトで魔王に働きかけます。
察した魔王は小さく頷きました。
「可愛い可愛い。お前にはそういうドレスが似合うのだな。また作らせよう。ずっと可愛いスミレでいてくれ」
するとスミレは、侍女達の賛辞に複雑な気持ちをもっていたはずなのに、魔王に言われた瞬間、満更でもない気持ちになりました。
「お前がそういうなら……」
そして改めて鏡に映る自分を見ると、なんだか乱暴な自分が恥ずかしくなり、ドレスに似合うお淑やかな振る舞いをしなければならないような気分になりました。