願いが叶うならば
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よく晴れた今日この日、
期待と不安を胸に、新入生達はまだ着慣れない新品の制服に身を包み決められた自分の教室へと向かっていく。
──雄英高等学校 普通科C組
学校は最新の技術で造られており、未来を背負う若者たちに快適な学校生活をおくれるよう考慮されていることが至る所から伺えた。
ガラッ
少女は迷う事なく目の前の大きな教室の扉を開け中へ進む。
誰かが窓を開けていたようで入った瞬間、少女の桃色の長い髪がふわりとなびいた。
朝の柔らかな光が教室に差し込み少女を歓迎しているかのように照らす
早速意気投合した者達で談笑していた生徒や、自分の席でそわそわとしている生徒、知り合い同士で会話する生徒などが扉の音に視線を向けると一様に黙り込む。
そこに立つ少女があまりにも美しくて。
少女はその視線に直ぐに気付くとふわりと甘く微笑んだ。
するとその微笑みに男女関係なくクラス中の生徒が心を射抜かれ様々な反応をする。
赤面する者、崩れるように席に座る者、あわあわと慌てふためく者、硬直する者など。
ただ一人を覗いて。
紫色の髪をした少年は、先程まで隣の席の生徒と会話していたようでこちらにチラリと視線を寄越しただけで直ぐ何事もなかったように会話を再開させた。
少女はそれに気付いたが気にせず自分の席を見つけ席に座る。
先程の少年は自分の後ろの席だった。
『はじめまして白崎恋歌よ、今日からよろしくね』
「はっはい、よろしくお願いします!他山鈴ですっ!」
「よ、よろしく・・・!」
こちらをじっと見つめていた左右の生徒に軽く挨拶を交わした。
話しかけられた生徒は顔を真っ赤にさせ震える
声でそう答えた。
一人は緊張し過ぎでよろしくとしか返せず机に突っ伏した
恋歌は振り返り彼にも笑顔で挨拶する
『よろしく』
「・・・ああ、よろしく」
少年はこちらをチラリと視線を合わせてくれたがやはり、すぐスマホを取り出し意識をそちらに向ける
先程の会話していた生徒はいない
その様子を見て恋歌は何となく思った
自分と同類だと・・・
時間になり担任が来ると入学式の説明を簡単に説明され自己紹介が始まった
『はじめまして、白崎恋歌と言います
身体が弱くて小中は休みがちで勉強もスポーツも苦手だけど憧れの雄英に来たくてがんばっちゃいました!』
手を合わせて首を傾げて見せると皆またほんのり顔を赤らめた。
『趣味は歌を歌う事です。
これから3年間よろしくお願いします』
そういて自己紹介を終わらせると次の後ろの少年が立ち上がる。
紫色のボサボサっぽい頭で前髪を上げていて目の下にクマがある。
どことなく体調が悪そうに見えるがこれが彼の普通なのだろう。
「心操人使です。趣味はサイクリングでヒーロー科落ちて普通科来ました・・・よろしく」
簡潔にそれだけ言うと愛想もなく自己紹介を終わらせた。
それを聞いて彼はヒーローになりたいんだと分かり、何故か頭から離れず彼を見つめていると目が合った。
『・・・ヒーローになりたいんだね』
無言というのもアレだからと、まだ他の生徒が自己紹介している中コソッと彼に顔を近づけてそう聞いてみた。
「・・・まあ、そりゃあね」
『頑張ってね』
少し躊躇うように答えた心操人使に恋歌は優しく笑うと他の紹介に視線を戻す。
─それから時間は流れ入学式、校長の長々とした話をぼんやりと聞きながら周りを確認した。
ヒーロー科がいない事を確認しながら、教師の様子を見て建物の作りをゆっくりと見ながら。
どうやればヒーロー科と接点を作れるか考え
どうやれば“彼”の役に立てるかを考え・・・。
入学式が終わると教室に留まる生徒が多く賑やかになる。
すると恋歌の周りに生徒が寄ってきた。
「ねえ、白崎さんどこに住んでるの?」
「白崎さん、歌が好きって言ってたけど好きな歌手とかいる?」
「白崎さん綺麗な髪してるよね!シャンプー何使ってるの?」
「ちょっと一気に質問したら白崎さん困るでしょ!?」
我先にと生徒達は恋歌に質問し牽制し合う中、白崎は申し訳なさそうに笑う。
『ごめんなさい、もっと話していたいのだけどこれから用事があるの』
「あ・・・そ、そっか残念また今度ね。」
『ええ、またね皆』
そう言い白崎は立ち上がると鞄を持って皆に手を振りながら教室から去っていく。
それを見届けた後複数の生徒が一斉に心操の方へ視線を向けた
「・・・え」
心操は嫌な予感がした・・・
教室から出た白崎は心の中でため息をついた。
あの生徒達は一体この学校へ何しに来ているのだろうと。
鬱陶しいったらない普通科の生徒には用はないのだ。
“彼”が望むものを考えればヒーロー科に関わるべきなのだ。
疲れた・・・
そうして視線をヒーロー科の教室の方へ向ける
一体どうやって知り合うきっかけを作ろうか。
「うわやべぇ、めっちゃ可愛い子いる!」
すると後ろからそんな生徒の声が聞こえた
振り返ると金髪のチャラそうな少年が自分を見ていた。
ヒーロー科特有の制服の肩のデザインに心の中でニタリと笑った。
期待と不安を胸に、新入生達はまだ着慣れない新品の制服に身を包み決められた自分の教室へと向かっていく。
──雄英高等学校 普通科C組
学校は最新の技術で造られており、未来を背負う若者たちに快適な学校生活をおくれるよう考慮されていることが至る所から伺えた。
ガラッ
少女は迷う事なく目の前の大きな教室の扉を開け中へ進む。
誰かが窓を開けていたようで入った瞬間、少女の桃色の長い髪がふわりとなびいた。
朝の柔らかな光が教室に差し込み少女を歓迎しているかのように照らす
早速意気投合した者達で談笑していた生徒や、自分の席でそわそわとしている生徒、知り合い同士で会話する生徒などが扉の音に視線を向けると一様に黙り込む。
そこに立つ少女があまりにも美しくて。
少女はその視線に直ぐに気付くとふわりと甘く微笑んだ。
するとその微笑みに男女関係なくクラス中の生徒が心を射抜かれ様々な反応をする。
赤面する者、崩れるように席に座る者、あわあわと慌てふためく者、硬直する者など。
ただ一人を覗いて。
紫色の髪をした少年は、先程まで隣の席の生徒と会話していたようでこちらにチラリと視線を寄越しただけで直ぐ何事もなかったように会話を再開させた。
少女はそれに気付いたが気にせず自分の席を見つけ席に座る。
先程の少年は自分の後ろの席だった。
『はじめまして白崎恋歌よ、今日からよろしくね』
「はっはい、よろしくお願いします!他山鈴ですっ!」
「よ、よろしく・・・!」
こちらをじっと見つめていた左右の生徒に軽く挨拶を交わした。
話しかけられた生徒は顔を真っ赤にさせ震える
声でそう答えた。
一人は緊張し過ぎでよろしくとしか返せず机に突っ伏した
恋歌は振り返り彼にも笑顔で挨拶する
『よろしく』
「・・・ああ、よろしく」
少年はこちらをチラリと視線を合わせてくれたがやはり、すぐスマホを取り出し意識をそちらに向ける
先程の会話していた生徒はいない
その様子を見て恋歌は何となく思った
自分と同類だと・・・
時間になり担任が来ると入学式の説明を簡単に説明され自己紹介が始まった
『はじめまして、白崎恋歌と言います
身体が弱くて小中は休みがちで勉強もスポーツも苦手だけど憧れの雄英に来たくてがんばっちゃいました!』
手を合わせて首を傾げて見せると皆またほんのり顔を赤らめた。
『趣味は歌を歌う事です。
これから3年間よろしくお願いします』
そういて自己紹介を終わらせると次の後ろの少年が立ち上がる。
紫色のボサボサっぽい頭で前髪を上げていて目の下にクマがある。
どことなく体調が悪そうに見えるがこれが彼の普通なのだろう。
「心操人使です。趣味はサイクリングでヒーロー科落ちて普通科来ました・・・よろしく」
簡潔にそれだけ言うと愛想もなく自己紹介を終わらせた。
それを聞いて彼はヒーローになりたいんだと分かり、何故か頭から離れず彼を見つめていると目が合った。
『・・・ヒーローになりたいんだね』
無言というのもアレだからと、まだ他の生徒が自己紹介している中コソッと彼に顔を近づけてそう聞いてみた。
「・・・まあ、そりゃあね」
『頑張ってね』
少し躊躇うように答えた心操人使に恋歌は優しく笑うと他の紹介に視線を戻す。
─それから時間は流れ入学式、校長の長々とした話をぼんやりと聞きながら周りを確認した。
ヒーロー科がいない事を確認しながら、教師の様子を見て建物の作りをゆっくりと見ながら。
どうやればヒーロー科と接点を作れるか考え
どうやれば“彼”の役に立てるかを考え・・・。
入学式が終わると教室に留まる生徒が多く賑やかになる。
すると恋歌の周りに生徒が寄ってきた。
「ねえ、白崎さんどこに住んでるの?」
「白崎さん、歌が好きって言ってたけど好きな歌手とかいる?」
「白崎さん綺麗な髪してるよね!シャンプー何使ってるの?」
「ちょっと一気に質問したら白崎さん困るでしょ!?」
我先にと生徒達は恋歌に質問し牽制し合う中、白崎は申し訳なさそうに笑う。
『ごめんなさい、もっと話していたいのだけどこれから用事があるの』
「あ・・・そ、そっか残念また今度ね。」
『ええ、またね皆』
そう言い白崎は立ち上がると鞄を持って皆に手を振りながら教室から去っていく。
それを見届けた後複数の生徒が一斉に心操の方へ視線を向けた
「・・・え」
心操は嫌な予感がした・・・
教室から出た白崎は心の中でため息をついた。
あの生徒達は一体この学校へ何しに来ているのだろうと。
鬱陶しいったらない普通科の生徒には用はないのだ。
“彼”が望むものを考えればヒーロー科に関わるべきなのだ。
疲れた・・・
そうして視線をヒーロー科の教室の方へ向ける
一体どうやって知り合うきっかけを作ろうか。
「うわやべぇ、めっちゃ可愛い子いる!」
すると後ろからそんな生徒の声が聞こえた
振り返ると金髪のチャラそうな少年が自分を見ていた。
ヒーロー科特有の制服の肩のデザインに心の中でニタリと笑った。