いっけなーい、遅刻遅刻！ 転校初日から寝坊だなんて、もう最悪！ そう、俺くんは今日から家庭の都合で引越し、阿仁満学園に転入するのだった。なのにこんなスタートダッシュ、ありえない！

「キャッ！」

　角を曲がった瞬間に誰かとぶつかった。いったーい、もう誰なの！？ 勘弁してよね！

「大丈夫かゲー？」

　顔を上げると、そこには……。紫色のなにかがいた！「立てるかゲー？」なんて手を差し出してきたけど、一体何なの、コイツ！？ 行動はすっごく紳士的で、思わず俺くんの乙女心がキュンとしちゃう……。
　ううん、ダメよ俺くん、よく見て！ 紫の身体に黄色のくちばし、おかしな三本角！ 控えめに呼んだって怪物よ！

　「あ、ありがとう」とつい手を取っちゃったけど、ひとつも嫌そうな顔をしない。立ち上がった所で、「急がないと校門が閉まるゲーよ！」と笑いながら走り去っていった。
　もしかして、あの人(？)も阿仁満学園の生徒なのかしら……？ そこまで考えたところでハッと我に返る。

「そうだ、遅刻！」

　学生カバンを慌てて担ぎ直し、全力疾走する。こうしてなんとか時間ギリギリに、俺くんは学校へと辿りついたのだった。


「初日から遅刻寸前とは、中々見込みがあるね」

　新しい担任教師はそう俺くんを笑った。「生徒は『あにおじ』って呼んでくれてるんだ」と語る彼は、顎髭を撫でながら教室への道のりを先導した。あにおじ先生が声を掛けたら教室の中へ入り、自己紹介をすればいいらしい。

「まあそんなに気負うこともないから」

　青い瞳を細めて、彼は先に教室へと入っていってしまった。うう、緊張するよお……。

「よし、入ってきていいぞー」

　不安で震える身体を抱えながら、俺くんは扉を開けた。と、そこには。

「あーっ！」

　通学途中でぶつかったアイツの姿が！ 「ふふ、また会ったゲーね」なんて言いながらこちらに手を振っている。

「なんだ、知り合いか？」

　あにおじ先生や、周りの生徒たちが首を傾げる。ただでさえ注目の的なのに、初日からこんなに目立って恥ずかしい！

「お、俺くんです、よろしくお願いします……」

　小声で挨拶を終わらせ、頭を下げればぱちぱちと拍手が浴びせられる。

「じゃあ席は……あにまんまんの知り合いみたいだし、隣でいいか」

　ウソっ！？ 顔を上げてあにおじ先生を見たけど、どうやら彼は本気らしい。

「これからよろしく頼むゲー！」なんて、隣の席から笑う紫の怪物……。私いったい、どうなっちゃうの〜！？




【体験版はここまでです。続きは製品版でお楽しみください。】

「俺くんは、僕のことどう思ってるゲー？」
＊優しきモンスター『あにまんまん』＊

「俺くんのことなんか嫌いだムー！」
＊逆張りモンスター『めがが』＊

「俺くんのせいで私は苦労してるのよ！」
＊アフィカス少女『管理人ちゃん』＊

「こんなおじさんを困らせてどうするんだ」
＊永遠の総受け『あにまんおじさん』＊

他にも個性豊かな攻略対象が選り取りみどり！
マルチエンディングも盛りだくさん！
俺くんとあにまん掲示板の楽しい学園生活を送ろう！

『ラブドキ♡あにまん学園 〜二次元オンリーときめき生活〜』
発売予定日:未定
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