亮と雅人が同棲する話

「やっぱ、日本の風呂って落ち着くな…」
 おれのすぐそばで、亮が呟いた。
「そ、そうだね…」
 同棲をはじめて数週間たっているというのに、バスタブの中で亮と一緒に向かい合わせになってるというこの状況はドキドキする。
 用心棒の仕事でここしばらくずっといろんな国で過ごして今日帰ってきた亮は、すっかりリラックスしてる。
 けれど、おれはちっとも落ち着かない。
 亮と付き合う前にお風呂とか着替えてる時裸は見たことあったけど、今は意味が違う。
「どうしたんだ、雅人」
 亮が少し体を動かすと、水面が透明なのですぐに亮もおれにムラっとしてることに気が付いた。
「あ、亮…その……アレが…めっちゃ立ってる…」
 おれがただでさえ赤い顔を更に真っ赤にして言い終わったとき、亮はクスッと笑った。その声もすごく心地よい…。
「雅人が裸でいるのに、興奮しねぇわけがねぇだろ…」
 他に誰がいるわけでもないのに、少し囁き気味に言われた。あーもー囁くのは反則だって。
「…懐かしいよね。基地のお風呂とかで亮と一緒になったときも、おれちょっと恥ずかしかったんだ…」
「あん時お前、風呂の時間短かったな。今ちゃんと浸かってるか?」
「う…仕事で疲れた時、ちょっと短いときもありました…」
「言ったろ、温い風呂に長く浸かる癖つけろって」
 ちゅっ、と音を立てて唇を塞がれた。い、いきなり?!
「俺…あまり余裕ねぇんだ」
 亮の甘い声が響くと、おれの鼓動は一層高まってしまう。
「ちょっと、りょう…ここで…」
 亮は丁寧におれの首周りに口づけた。仕事で疲れてるだろうに、亮ってなんでこんなタフなんだろ…。
「これなら長く入れるだろ」
「や、やだよ!ここでしたらおれ、のぼせちゃうよ!」
「てことは、風呂でなかったらいいってことか?」
 おれもだけど、ここしばらくしてなかったから亮はしたくて仕方ないようだ。
「…あ、うん。でも今は、キスだけね」
 おれがこう言うと、亮は仰せのままに、と囁きキスをした。
 すっかり元気を取り戻している亮に、今夜は身も心も甘く溶かされそうだ。
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