亮と雅人が同棲する話
「今夜は満月か…」
「ああ、月が綺麗だな」
おれと亮の家からはいつも星が綺麗に見えるので、夜二人で一緒になると外で夜空を眺めることもある。
今夜も、亮と一緒に美しく浮かんだ満月が見れてとても幸せだ。小さい時ファンタジー小説を読んで以来、密かに綺麗な月の前で大切な人と一緒にいるのを夢見てたおれにとってはね。
「読書好きな亮は知ってるだろうけど…夏目漱石は『I love you』をそう訳したんだってね」
昔、家に来ていた家庭教師から聞いた話だ。当時はなんて回りくどい訳し方だろうと思ったものだけど、亮に月の下でこう言われるたびにこう訳した意図がなんとなくわかってきている気がする。むしろ今なら昔の人はお洒落なことを考えるもんだな、とも思う。
「ああ、俺も聞いたことがある……直接的にも言うぞ。愛してる、雅人」
亮はおれをぎゅっと抱きしめて言った。低くて、甘くて優しい声。コバルトブルーの瞳が、やわらかな月の光を映してより綺麗に見えた。
「おれもだよ、亮」
そんな亮の口説きに絆されたのか、自然とこう返していた。
おれはふと思いついたことがあって、亮に声をかけた。
「ねぇ、亮」
「なんだ?」
「亮って中国で過ごしてた時期長いし、中国語に親しみあるよね」
「そうだが…それがどうした?」
「その…亮の育ってきた中国の言葉でも…『愛してる』って言って欲しいな…って…」
きゃあ言っちゃった、と顔を赤くして言い終わったとき、クスッと笑われた。おれ、おかしいこと言ったかな…と思ったその時、亮はさらに強くおれを抱き寄せてきた。そして…。
「……我愛你…」
おれの大好きな声で、そして亮にとって大切な場所の言葉で愛を囁いてくれた。それがおれにとって破壊力抜群で、胸がドキドキした…。
「やっぱ照れるよ…でもありがと、亮。キスしようか」
こそばゆくてしどろもどろになりながらも、照れ笑いしながらキスを求める。
「そんなかわいいことを言う口はここか?」
亮はまたクスクス笑いながら、おれの両頬を両手で包む。そしてそのまま、ちゅ、と音を立てて唇を塞いだ。
「へへ…亮って、可愛いよね」
おれがこう言うと、亮も照れくさいのか、さらに微笑みながら
「サンキュ、雅人。お前もな。…そろそろ冷えるから、家入ろう」
と言ってくれた。こういう気遣いも気恥ずかしいけど、それ以上に嬉しさが勝る。
お月様にお願いします。ずっと、亮と一緒に健康でいられますように。
「ああ、月が綺麗だな」
おれと亮の家からはいつも星が綺麗に見えるので、夜二人で一緒になると外で夜空を眺めることもある。
今夜も、亮と一緒に美しく浮かんだ満月が見れてとても幸せだ。小さい時ファンタジー小説を読んで以来、密かに綺麗な月の前で大切な人と一緒にいるのを夢見てたおれにとってはね。
「読書好きな亮は知ってるだろうけど…夏目漱石は『I love you』をそう訳したんだってね」
昔、家に来ていた家庭教師から聞いた話だ。当時はなんて回りくどい訳し方だろうと思ったものだけど、亮に月の下でこう言われるたびにこう訳した意図がなんとなくわかってきている気がする。むしろ今なら昔の人はお洒落なことを考えるもんだな、とも思う。
「ああ、俺も聞いたことがある……直接的にも言うぞ。愛してる、雅人」
亮はおれをぎゅっと抱きしめて言った。低くて、甘くて優しい声。コバルトブルーの瞳が、やわらかな月の光を映してより綺麗に見えた。
「おれもだよ、亮」
そんな亮の口説きに絆されたのか、自然とこう返していた。
おれはふと思いついたことがあって、亮に声をかけた。
「ねぇ、亮」
「なんだ?」
「亮って中国で過ごしてた時期長いし、中国語に親しみあるよね」
「そうだが…それがどうした?」
「その…亮の育ってきた中国の言葉でも…『愛してる』って言って欲しいな…って…」
きゃあ言っちゃった、と顔を赤くして言い終わったとき、クスッと笑われた。おれ、おかしいこと言ったかな…と思ったその時、亮はさらに強くおれを抱き寄せてきた。そして…。
「……我愛你…」
おれの大好きな声で、そして亮にとって大切な場所の言葉で愛を囁いてくれた。それがおれにとって破壊力抜群で、胸がドキドキした…。
「やっぱ照れるよ…でもありがと、亮。キスしようか」
こそばゆくてしどろもどろになりながらも、照れ笑いしながらキスを求める。
「そんなかわいいことを言う口はここか?」
亮はまたクスクス笑いながら、おれの両頬を両手で包む。そしてそのまま、ちゅ、と音を立てて唇を塞いだ。
「へへ…亮って、可愛いよね」
おれがこう言うと、亮も照れくさいのか、さらに微笑みながら
「サンキュ、雅人。お前もな。…そろそろ冷えるから、家入ろう」
と言ってくれた。こういう気遣いも気恥ずかしいけど、それ以上に嬉しさが勝る。
お月様にお願いします。ずっと、亮と一緒に健康でいられますように。
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