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『え、け、けっこん？結婚！？な、んで結婚、え、ちょっと待ってむり、今顔見ないで』




なんでどうしてどういうこと。色々とパニックに陥る遥。私たち今日初めて会ったばかりでまだ少ししか話していないし名前だってさっき聞いたばかりなのに、なんでだよくわからない。
何よりも今ものすごく顔が熱いし絶対にまっかだから恥ずかしい見ないで欲しい。




と今度は遥がタオルで顔を隠していた。




「あ"ー可愛い、遥さん、すき」



『わ、やだ、ちょっと潔くん、ダメ、どきどきしてるから引っ付いちゃやだ』



「俺でドキドキしてくれてるんだ、はぁー。なんでこんなに可愛いんだ遥さん。しんどい俺もドキドキしすぎて心臓壊れそう。」



1度は踏みとどまった抱きしめたい欲も2度目は抑えが聞かなくてギュッと小さい体を包み込むように抱きしめた潔はどちらのものかも分からない心臓の音を耳に入れながら遥を堪能するように大きく息を吸った。



やっぱり甘い香り。女の子ってみんなこんなにもいい匂いがするのだろうか。それとも遥さんだけ？と、しっかり味わい、未だに自分の腕の中でどうしようと慌てふためく彼女に、今ここでキスまでしたらどうなるだろうかと考える。



さすがにこわがらせて嫌われてしまうだろうかと一瞬考えた潔は名残惜しいながらも遥から離れた。




「遥さん、俺、あったばっかりでおかしいと思うけど本当に遥さんのこと好きだから、もし俺のこと好きになってくれたら俺と付き合って。」



真剣な眼差しと本気で思っているような態度にどうすればいいのかと視線を彷徨わせる遥。
「ダメ？」と悲しそうに見つめられてえ、あ、うっ、と、言葉にならない言葉を吐き出すとその視線に耐えられず小さく首を縦に振った。



そうするとにこにこと笑顔になった潔。押しに負けて思わず首を縦に振ってしまったがこれで良かったのだろうかと思う遥。



潔といえば満足そうな笑みを浮かべて遥の横にピッタリとくっついて一緒にタオルを畳んでいるものだから暑苦しくて仕方がない。



『潔くんちかいよ、』



「ごめん、でも俺遥さんと離れたく無いから」



また顔を赤くさせる遥。さらにぴったりとくっついてくる潔にどきどきしながら、それは彼の昼休憩が終わるまで続いたのだった。