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噂は本当だったのかと頭の隅っこで考えながら思うのは女の子がいるということはもちろんのこと、ちらりと見えた少女の顔がとても可愛らしい事だった。



潔は思わず衝撃で固まっていた体を何とか動かし落ちているタオルを一緒になって拾う。



「えっと、大丈夫ですか」



『え？あ、ありがとうございます、ごめんなさいご迷惑おかけしちゃって』



お互いしゃがんだままで会話し、最後の1枚を手渡すと至近距離で目が会った潔は近い距離と見つめられるその顔があまりにも可愛くてどきどきとした心臓が口からでも飛び出しそうな勢いだった。



そして2人とも立ち上がった時彼女との身長差にまた身悶えた。



小柄で、小さくて可愛くて、来てるジャージも少しぶかぶかでそんなぶかぶかなジャージの上からでもわかる大きな胸の膨らみに、どこからどう見ても女の子だと衝撃を受ける。



誰だ女に見える男かもしれないとか思っていた奴は。こんなにも可愛いのにと久しぶりに見た同年代らしき女の子に可愛いしか思えなくなっている潔。



遥はといえばじっと見つめられるその視線に少し気まずさを感じていた。



どうしてこの人はこんなにも自分を見てくるのだろう。何か悪いことでもしてしまっただろうか。それともさっき一緒にタオルを拾ってくれたお礼をもう一度言った方がいいのだろうか。



基本マイナスなことしか考えない遥がまさか自分が可愛いから見られているなんて思う訳もなくなにか言葉を発しようとした時二人の間にピーという音が鳴り響いた。



そこで2人は自分たちの本来の目的を思い出しどちらからともなく声をかける。



「「あの」」



被ってしまった2人の声。




『洗濯機、先に使いますか、？それ、私が使ってたやつなんです』



「可愛い。」



『…え？』



「え？あ、いやなんでもないです、じゃあちょっとお言葉に甘えて先に使わせてもらってもいいですか？」



『もちろん、どうぞ。』




おそるおそるとこちらの様子を伺いながら尋ねてくる姿が愛らしくて思った言葉が自分で制御する暇もなく飛び出してきて、何を急に言っているんだ俺はと少し慌てるもののすぐに自分を取り戻した潔。



目の前を通って自分が使っていたという洗濯機からまたタオルを取り出している遥。



すれ違った時にふわりと香る女の子らしい甘い匂いにくらくらと目眩を起こしそうになり踏みとどまるが彼女がこちらを振り向いてどうぞ使ってくださいと微笑んで言った時には100点満点の可愛さに思わず抱きしめたい衝動に襲われた。