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そうして『千切子さんはここにきてもう長いんですか?』という会話に繋がっていくのだが千切は正直もう限界に近かった。それもそうだ。ずっと温かい湯船に浸かっていたら逆上せもするだろう。それでもなんとか耐えている彼は恐らく賞賛に値すること間違いなしだった。
『それにしても千切子さん今までお風呂で見かけたこと無かったですけどいつもどうされてたんですか?私ここを使う場合はいつもこの時間を指定されているんです、みんなこの時間は練習中で誰も入ってこないからって。でも今日初めて会いましたよね、どこか別にまだお風呂があったりするんですか?』
「あー、私はその、……部屋にシャワールームがありますので」
『そんな部屋があるんですか!羨ましい〜、私の部屋にもつけて欲しいなあ。』
そんな部屋なんてありません。今日で何度嘘をついたことか。貼り付けた笑みでそう答えながら千切はそういうことだったのかと密かに思った。
たしかに普段ならばまだ自分たちは練習をしている時間だ。けれどたまたま早く練習が終わってしまって、だから俺もこんな時間にここに来てしまったわけでと偶然に偶然が重なりこんなことになってしまったのかと項垂れたくなった。
『ふう、私ちょっとのぼせてきちゃったかも、そろそろ出ますね。』
待ってましたその言葉。これで無事に出られると、色々ありすぎて無事であるかは定かではないものの湯船から出ていく遥を見てやっと緊張させていた身体を緩める。
するとこちらを振り返った遥が何か言いたげにこちらを見ているので目を合わせる千切。
『あの、よかったらまた私とお話してくれますか』
恥じらうように、それでいて少し不安そうな顔で見つめてくる遥。
多分次会った時は絶対に自分が男だとバレるだろうと思っている千切は、そうなってしまうとどうなるか分かったものではないので遥となるべく会わないように生活しようと思っていた。だがそんな顔でそう言われてしまうとその意志も少しは揺らいでしまうもので数秒悩んだ挙句に笑顔で「もちろんですわ」と言ってしまった。
そんな言葉に喜びを見せる遥。こちらに手を振り今度こそ彼女が出ていこうとした時だった。
「凪、服くらい自分でしっかり脱げって」
「えーめんどくさいー、てかお風呂自体がめんどくさいんだもん」
「全くしょうがねーな凪は」
なんて言う声が聞こえてきてぴしりと空気が強ばる。
まじでかなんてタイミングだもう少しでこの危機から逃れられそうだったのにと遥を見る千切。
そりゃそうだ普通慌てるよなといった具合に見るだけでわかる慌てよう。
そうして『千切子さんはここにきてもう長いんですか?』という会話に繋がっていくのだが千切は正直もう限界に近かった。それもそうだ。ずっと温かい湯船に浸かっていたら逆上せもするだろう。それでもなんとか耐えている彼は恐らく賞賛に値すること間違いなしだった。
『それにしても千切子さん今までお風呂で見かけたこと無かったですけどいつもどうされてたんですか?私ここを使う場合はいつもこの時間を指定されているんです、みんなこの時間は練習中で誰も入ってこないからって。でも今日初めて会いましたよね、どこか別にまだお風呂があったりするんですか?』
「あー、私はその、……部屋にシャワールームがありますので」
『そんな部屋があるんですか!羨ましい〜、私の部屋にもつけて欲しいなあ。』
そんな部屋なんてありません。今日で何度嘘をついたことか。貼り付けた笑みでそう答えながら千切はそういうことだったのかと密かに思った。
たしかに普段ならばまだ自分たちは練習をしている時間だ。けれどたまたま早く練習が終わってしまって、だから俺もこんな時間にここに来てしまったわけでと偶然に偶然が重なりこんなことになってしまったのかと項垂れたくなった。
『ふう、私ちょっとのぼせてきちゃったかも、そろそろ出ますね。』
待ってましたその言葉。これで無事に出られると、色々ありすぎて無事であるかは定かではないものの湯船から出ていく遥を見てやっと緊張させていた身体を緩める。
するとこちらを振り返った遥が何か言いたげにこちらを見ているので目を合わせる千切。
『あの、よかったらまた私とお話してくれますか』
恥じらうように、それでいて少し不安そうな顔で見つめてくる遥。
多分次会った時は絶対に自分が男だとバレるだろうと思っている千切は、そうなってしまうとどうなるか分かったものではないので遥となるべく会わないように生活しようと思っていた。だがそんな顔でそう言われてしまうとその意志も少しは揺らいでしまうもので数秒悩んだ挙句に笑顔で「もちろんですわ」と言ってしまった。
そんな言葉に喜びを見せる遥。こちらに手を振り今度こそ彼女が出ていこうとした時だった。
「凪、服くらい自分でしっかり脱げって」
「えーめんどくさいー、てかお風呂自体がめんどくさいんだもん」
「全くしょうがねーな凪は」
なんて言う声が聞こえてきてぴしりと空気が強ばる。
まじでかなんてタイミングだもう少しでこの危機から逃れられそうだったのにと遥を見る千切。
そりゃそうだ普通慌てるよなといった具合に見るだけでわかる慌てよう。