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逃げるのなら今がチャンスだ。そう思い覚悟を決めて立ち上がろうとした時。
『あの、お名前なんて言うんですか?』
そう声をかけられてしまってまた咄嗟に潜った。
後ろから聞こえてくる声。どうする?振り返るべきか?まてよ、今あの子は俺の事を女だと思っているんだったか?だから何も驚くこともなくここから出ていくことも無く体を洗い出したのだろうか。それならば今は女としてこの場を切り抜けて彼女がここから出ていったあとに自分も出ていけばそれでなんとかなるのでは無いだろうか。
そんな考えが千切の中で浮かんだ。幸い今日のお湯は濁っていてこうして潜っていれば自分の体が男などとは向こうも気づかないだろう。そう思ってゆっくりとそちらを振り向く。
すると彼女の前に備え付けてある鏡越しに彼女と目が会い、少し視線を下にずらせば泡にまみれた身体。失敗したと思った。大きく膨らんだ双丘とくびれたお腹。泡にまみれていてもわかるそれが見えてしまって頭が真っ白になった。
「ち、千切子と申しますの」
『わあ、千切子さん。よろしくお願いします。』
にこりと微笑まれこちらもなんとか口元を引きつらせながら微笑む。
自分が最大限まで出せる高い声で女らしさを演出したのはいいもののどうしてお嬢様口調にしてあんなにもおかしな名前を名乗ってしまったのか。それもこれもこんなものを見てしまったのが悪い。あまりにも男の目には毒だ。自分には姉がいるから多少の露出であったりにはまだ免疫があるがここまでのものを見て何も思わないほどの男では無い。しかしそんな欲望は今は捨てろ。
そう自分に言い聞かせ熱くなる身体を必死に冷まそうとしているのにお湯に深くまで使っているせいか上手くいかず段々と苛立ちが募る千切。
それでも彼女は何度でも話しかけてきて、何かを答える度に自分が男だというボロを出さないように最新の注意を払った。ここから逃げ出せたならばと何度思ったことか。
そしてようやく全てを洗い終わった彼女がシャワーの蛇口を捻る。これで彼女がそのまま出て行ってくれたならば全てが終わると思ったがやはりそんな簡単に行く訳もなくタオルを持った彼女がこちらに近づいてこようとしていた。
「あのっ……えーっと、よろしければタオルを身体に巻いて入っていただけると嬉しいのですが」
『え?あ、ごめんなさい身体見せ合うのが恥ずかしい人もいらっしゃいますもんね』
と、視線を逸らして言う千切に何の疑いもなくタオルを身体に巻いて入ってくる遥。
遥は人一人分ほど空けて千切の横に座るとはぁ、と長い息を吐いた。
逃げるのなら今がチャンスだ。そう思い覚悟を決めて立ち上がろうとした時。
『あの、お名前なんて言うんですか?』
そう声をかけられてしまってまた咄嗟に潜った。
後ろから聞こえてくる声。どうする?振り返るべきか?まてよ、今あの子は俺の事を女だと思っているんだったか?だから何も驚くこともなくここから出ていくことも無く体を洗い出したのだろうか。それならば今は女としてこの場を切り抜けて彼女がここから出ていったあとに自分も出ていけばそれでなんとかなるのでは無いだろうか。
そんな考えが千切の中で浮かんだ。幸い今日のお湯は濁っていてこうして潜っていれば自分の体が男などとは向こうも気づかないだろう。そう思ってゆっくりとそちらを振り向く。
すると彼女の前に備え付けてある鏡越しに彼女と目が会い、少し視線を下にずらせば泡にまみれた身体。失敗したと思った。大きく膨らんだ双丘とくびれたお腹。泡にまみれていてもわかるそれが見えてしまって頭が真っ白になった。
「ち、千切子と申しますの」
『わあ、千切子さん。よろしくお願いします。』
にこりと微笑まれこちらもなんとか口元を引きつらせながら微笑む。
自分が最大限まで出せる高い声で女らしさを演出したのはいいもののどうしてお嬢様口調にしてあんなにもおかしな名前を名乗ってしまったのか。それもこれもこんなものを見てしまったのが悪い。あまりにも男の目には毒だ。自分には姉がいるから多少の露出であったりにはまだ免疫があるがここまでのものを見て何も思わないほどの男では無い。しかしそんな欲望は今は捨てろ。
そう自分に言い聞かせ熱くなる身体を必死に冷まそうとしているのにお湯に深くまで使っているせいか上手くいかず段々と苛立ちが募る千切。
それでも彼女は何度でも話しかけてきて、何かを答える度に自分が男だというボロを出さないように最新の注意を払った。ここから逃げ出せたならばと何度思ったことか。
そしてようやく全てを洗い終わった彼女がシャワーの蛇口を捻る。これで彼女がそのまま出て行ってくれたならば全てが終わると思ったがやはりそんな簡単に行く訳もなくタオルを持った彼女がこちらに近づいてこようとしていた。
「あのっ……えーっと、よろしければタオルを身体に巻いて入っていただけると嬉しいのですが」
『え?あ、ごめんなさい身体見せ合うのが恥ずかしい人もいらっしゃいますもんね』
と、視線を逸らして言う千切に何の疑いもなくタオルを身体に巻いて入ってくる遥。
遥は人一人分ほど空けて千切の横に座るとはぁ、と長い息を吐いた。