コネクション
「急展開すぎる!」
セナは予想外の事態に声を上げた。
また新たなシーズンが始まり、遠距離恋愛が始まると思っていたのに。
当の恋人は不敵な笑顔で、今目の前にいるのだから。
セナのNFL1年目のシーズンは、とりあえず及第点で終わった。
レギュラーポジション確保までは行かなかったが、試合にはまぁまぁ出してもらえた。
チームはスーパーボウル目前、あと1歩届かなかったが、微力ながら貢献も出来た。
そして2年目も契約してもらえた。
ここからは取りこぼした忘れ物を取り返す。
レギュラーのランニングバックになる。そしてスーパーボウル。
セナは2年目シーズンが始まる前に、1ヶ月ほど日本に帰国した。
親に会い、友人に会い、そして恋人のヒル魔と会う。
心身ともにリフレッシュできた。
そしてみんなに見送られて、再び渡米し、頑張るはずだった。
だがチームに合流して、1週間ほど経ったある日のこと。
セナはチームメイトたちとフィールドにいた。
これからトライアウトが行われる。
今年度チームに迎え入れる練習生をセレクションするのだ。
セナたちはその手伝いをするために呼ばれていた。
「懐かしいなぁ」
セナは集まっている候補生たちを見ながら、微笑した。
去年、セナはトライアウトには加わっていない。
昨年の甲子園ボウルで一本釣りされたからだ。
だけど練習生からスタートして、試合に出られるまでの苦労や緊張はよくわかる。
いや、懐かしがっている場合じゃない。
セナはすぐに思い直して、気を引き締めた。
とりあえず今年契約はしてもらっているが、レギュラー確定ではない。
ここにいる練習生の活躍次第で、チームを追われる可能性だってあるのだ。
負けてられない。
セナは決意を込めて、トライアウトに集まった候補生たちを見回す。
だがその中に信じられない人物を見つけて、固まった。
「嘘でしょ?」
思わず声が出た。
いろいろな意味で驚いていたのだ。
また遠距離恋愛をするはずだった恋人がいる。
しかもトレードマークの逆立てた金髪ではなく、黒く坊主頭に近い短髪。
だが秀麗な美貌も鋭い視線も、尖った耳を飾るピアスまで間違いなく彼だ。
冷静に考えれば、そんなに突飛な話ではなかった。
日本人を受け入れてくれるNFLチームは少ないだろう。
そんな中、このチームは実力さえあれば、肌の色も国籍も問わない。
そしてセナという先駆者がいるから、日本人の評価は悪くないはず。
勝つために一番確率が高い方法を常に模索するヒル魔なら。
このコネクションを利用しない手はないだろう。
頭ではわかっているのだが。
「急展開すぎる!」
セナは思いっきりツッコミよろしく声を上げた。
せめて事前に教えてくれれば良かったのにと思う。
見事なイメチェンを果たした彼は、こちらを見て不敵に笑っている。
セナを驚かす気であったことはまるわかりだ。
セナはガクンと肩を落としたところで、集合の声がかかった。
運命のトライアウトが始まる。
大好きな恋人で頼れる先輩であるヒル魔も、今は1人の候補生。
とすれば今のセナがすることは1つしかない。
冷静にしっかりと、彼の挑戦を見届けることだ。
セナは予想外の事態に声を上げた。
また新たなシーズンが始まり、遠距離恋愛が始まると思っていたのに。
当の恋人は不敵な笑顔で、今目の前にいるのだから。
セナのNFL1年目のシーズンは、とりあえず及第点で終わった。
レギュラーポジション確保までは行かなかったが、試合にはまぁまぁ出してもらえた。
チームはスーパーボウル目前、あと1歩届かなかったが、微力ながら貢献も出来た。
そして2年目も契約してもらえた。
ここからは取りこぼした忘れ物を取り返す。
レギュラーのランニングバックになる。そしてスーパーボウル。
セナは2年目シーズンが始まる前に、1ヶ月ほど日本に帰国した。
親に会い、友人に会い、そして恋人のヒル魔と会う。
心身ともにリフレッシュできた。
そしてみんなに見送られて、再び渡米し、頑張るはずだった。
だがチームに合流して、1週間ほど経ったある日のこと。
セナはチームメイトたちとフィールドにいた。
これからトライアウトが行われる。
今年度チームに迎え入れる練習生をセレクションするのだ。
セナたちはその手伝いをするために呼ばれていた。
「懐かしいなぁ」
セナは集まっている候補生たちを見ながら、微笑した。
去年、セナはトライアウトには加わっていない。
昨年の甲子園ボウルで一本釣りされたからだ。
だけど練習生からスタートして、試合に出られるまでの苦労や緊張はよくわかる。
いや、懐かしがっている場合じゃない。
セナはすぐに思い直して、気を引き締めた。
とりあえず今年契約はしてもらっているが、レギュラー確定ではない。
ここにいる練習生の活躍次第で、チームを追われる可能性だってあるのだ。
負けてられない。
セナは決意を込めて、トライアウトに集まった候補生たちを見回す。
だがその中に信じられない人物を見つけて、固まった。
「嘘でしょ?」
思わず声が出た。
いろいろな意味で驚いていたのだ。
また遠距離恋愛をするはずだった恋人がいる。
しかもトレードマークの逆立てた金髪ではなく、黒く坊主頭に近い短髪。
だが秀麗な美貌も鋭い視線も、尖った耳を飾るピアスまで間違いなく彼だ。
冷静に考えれば、そんなに突飛な話ではなかった。
日本人を受け入れてくれるNFLチームは少ないだろう。
そんな中、このチームは実力さえあれば、肌の色も国籍も問わない。
そしてセナという先駆者がいるから、日本人の評価は悪くないはず。
勝つために一番確率が高い方法を常に模索するヒル魔なら。
このコネクションを利用しない手はないだろう。
頭ではわかっているのだが。
「急展開すぎる!」
セナは思いっきりツッコミよろしく声を上げた。
せめて事前に教えてくれれば良かったのにと思う。
見事なイメチェンを果たした彼は、こちらを見て不敵に笑っている。
セナを驚かす気であったことはまるわかりだ。
セナはガクンと肩を落としたところで、集合の声がかかった。
運命のトライアウトが始まる。
大好きな恋人で頼れる先輩であるヒル魔も、今は1人の候補生。
とすれば今のセナがすることは1つしかない。
冷静にしっかりと、彼の挑戦を見届けることだ。
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