イーグルアイVSミスディレクション
「勝つのはオレだ」
「絶対に負けません」
伊月と黒子は、雪の中で対峙していた。
他の部員たちが、2人の睨み合いを固唾を飲んで、見守っている。
日曜日は、学校も部活は休みだ。
だが誠凛バスケ部の面々は、自主練と称して、体育館に集まって来る。
それは今日のような日でも変わらない。
昨日、東京都心では20年ぶりに積雪が20センチを超えた。
足元も悪く、交通機関も間引き運転をしている。
それなのにバスケ大好き少年たちは、何事もなかったように学校に集まっていた。
ここで問題が起きた。
部室の鍵は監督のリコが持っているので、着替えることはできる。
だが体育館の鍵は職員室に保管されており、教師でなければ取り出せない。
そして大雪の影響で、教師は誰も出勤してこなかった。
つまり体育館の中に入れないのだ。
「こりゃ、帰るしかねーな」
日向が校庭に積もった雪を見ながら、呻いた。
普通の天候の日ならば、外でもできる練習はいくらでもある。
だが足首がすっぽり埋まりそうな積雪では無理だ。
「何言ってるの?こんな状況ならではの練習があるじゃない!」
笑顔でそう言ったのは、もちろん監督のリコだ。
部員たちは全員、恐怖した。
だがこと練習に関しては、リコの笑顔ほど恐ろしいものはない。
「雪合戦しましょう!」
案の定というべきか、リコは高らかに宣言する。
ほぼ全員が「はぁぁ?」と抗議の声を上げた。
だがやはりこと練習に関して、リコが言い出したことを曲げないのもまた事実なのだ。
「真剣にやれば、トレーニングになるわよ!」
その言葉にほぼ全員がガックリと項垂れる。
唯一「それは楽しそうだな!」と声を上げたのは、鉄の心を持つ男だ。
だが「あんたはダメよ!膝が冷えるでしょ!」と一刀両断されて、しょげ返っていた。
「絶対に負けません」
伊月と黒子は、雪の中で対峙していた。
他の部員たちが、2人の睨み合いを固唾を飲んで、見守っている。
日曜日は、学校も部活は休みだ。
だが誠凛バスケ部の面々は、自主練と称して、体育館に集まって来る。
それは今日のような日でも変わらない。
昨日、東京都心では20年ぶりに積雪が20センチを超えた。
足元も悪く、交通機関も間引き運転をしている。
それなのにバスケ大好き少年たちは、何事もなかったように学校に集まっていた。
ここで問題が起きた。
部室の鍵は監督のリコが持っているので、着替えることはできる。
だが体育館の鍵は職員室に保管されており、教師でなければ取り出せない。
そして大雪の影響で、教師は誰も出勤してこなかった。
つまり体育館の中に入れないのだ。
「こりゃ、帰るしかねーな」
日向が校庭に積もった雪を見ながら、呻いた。
普通の天候の日ならば、外でもできる練習はいくらでもある。
だが足首がすっぽり埋まりそうな積雪では無理だ。
「何言ってるの?こんな状況ならではの練習があるじゃない!」
笑顔でそう言ったのは、もちろん監督のリコだ。
部員たちは全員、恐怖した。
だがこと練習に関しては、リコの笑顔ほど恐ろしいものはない。
「雪合戦しましょう!」
案の定というべきか、リコは高らかに宣言する。
ほぼ全員が「はぁぁ?」と抗議の声を上げた。
だがやはりこと練習に関して、リコが言い出したことを曲げないのもまた事実なのだ。
「真剣にやれば、トレーニングになるわよ!」
その言葉にほぼ全員がガックリと項垂れる。
唯一「それは楽しそうだな!」と声を上げたのは、鉄の心を持つ男だ。
だが「あんたはダメよ!膝が冷えるでしょ!」と一刀両断されて、しょげ返っていた。
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