巨大バイスクローおにぎり
これもある意味「誠凛を守る」なのかもしれない。
黒子は大きく頼もしい姿を見ながら、そう思った。
ウインターカップが終わり、木吉鉄平は一線を退いた。
怪我の治療に専念するためだ。
おそらく卒業まで、試合に出場することもないだろう。
だけどバスケ部の練習には参加している。
怪我に支障がない程度に身体を動かして、なまらないようにする。
それに練習の手伝いだってする。
例えばシュート練習の時、ゴール下で手を伸ばすだけで、ブロックをかいくぐる練習になる。
木吉の大きな身体は、動けなくてもしっかりと練習に貢献していた。
そして新入生を迎える前に組まれた合宿でも、木吉はその存在感を発揮した。
例によって金がないので、格安旅館での宿泊、そして自炊となる。
木吉はその合宿にも随行し、食事係を買って出たのだ。
これは部員たちにとって、大いにありがたいことだった。
これもある意味「誠凛を守る」なのかもしれない。
黒子は大きく頼もしい姿を見ながら、そう思った。
何しろそれまでは、リコの料理で何度も命の危機を感じたからだ。
ばぁちゃんに習ったという木吉の料理は、高校男子としてはまぁまぁできる部類だろう。
和食が多いので「もっとガッツリ肉が食いたい」などと言っている部員もいる。
だけど小食の黒子としては、こういうメニューの方が嬉しかった。
その黒子が唯一苦手なのが、木吉のおにぎりだった。
昼食や夜食としてときどき登場するメニューなのだが、何せあのデカイ手で握るのだ。
あの火神でさえ「デケェ!」と声を上げるおにぎりは、黒子には大きすぎる。
小食な黒子には、1個残さずに食べるだけでひと苦労だった。
だけどせっかく木吉が作ってくれたのだから、絶対に残したくない。
その結果、胃がパンパンになり、その後の練習が少々つらい。
それでもそれは、些細なこと。
こうして木吉と一緒に合宿に来られて、手料理もいただけるんだから幸せだ。
黒子はそう思いながら、ハードな練習をこなしていた。
黒子は大きく頼もしい姿を見ながら、そう思った。
ウインターカップが終わり、木吉鉄平は一線を退いた。
怪我の治療に専念するためだ。
おそらく卒業まで、試合に出場することもないだろう。
だけどバスケ部の練習には参加している。
怪我に支障がない程度に身体を動かして、なまらないようにする。
それに練習の手伝いだってする。
例えばシュート練習の時、ゴール下で手を伸ばすだけで、ブロックをかいくぐる練習になる。
木吉の大きな身体は、動けなくてもしっかりと練習に貢献していた。
そして新入生を迎える前に組まれた合宿でも、木吉はその存在感を発揮した。
例によって金がないので、格安旅館での宿泊、そして自炊となる。
木吉はその合宿にも随行し、食事係を買って出たのだ。
これは部員たちにとって、大いにありがたいことだった。
これもある意味「誠凛を守る」なのかもしれない。
黒子は大きく頼もしい姿を見ながら、そう思った。
何しろそれまでは、リコの料理で何度も命の危機を感じたからだ。
ばぁちゃんに習ったという木吉の料理は、高校男子としてはまぁまぁできる部類だろう。
和食が多いので「もっとガッツリ肉が食いたい」などと言っている部員もいる。
だけど小食の黒子としては、こういうメニューの方が嬉しかった。
その黒子が唯一苦手なのが、木吉のおにぎりだった。
昼食や夜食としてときどき登場するメニューなのだが、何せあのデカイ手で握るのだ。
あの火神でさえ「デケェ!」と声を上げるおにぎりは、黒子には大きすぎる。
小食な黒子には、1個残さずに食べるだけでひと苦労だった。
だけどせっかく木吉が作ってくれたのだから、絶対に残したくない。
その結果、胃がパンパンになり、その後の練習が少々つらい。
それでもそれは、些細なこと。
こうして木吉と一緒に合宿に来られて、手料理もいただけるんだから幸せだ。
黒子はそう思いながら、ハードな練習をこなしていた。
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