黒子の思うホワイトデー
美味しくなれ!
黒子は念を送り込みながら、鍋をかき回していた。
発端は今から約1ヶ月前のバレンタイン。
黒子の相棒である火神は、黒子にプレゼントをくれた。
ハンバーガー1つとバニラシェイク。
そしてバニラシェイクのカップには、赤いバラの花のシールが貼られていたのだ。
最初は驚いたけど、ネットで調べて、その真意がわかった。
アメリカのバレンタインは男から女にバラを贈り、食事に誘うらしい。
帰国子女である火神は、アメリカ流のバレンタインをしてくれたのだ。
黒子はその時のカップを綺麗に洗って、自分の部屋に飾っている。
初めてのバレンタイン記念の大事な宝物だ。
それほど黒子にとっては、嬉しかったのだ。
火神なりにすごく考えてくれたのだということがわかるからだ。
それにバニラシェイクのカップにバラのシールなんて、洒落ている。
金はかかっていないけど、今の自分たちにはふさわしいと思う。
その想いに答えなくては!
黒子は一大決心でホワイトデーに臨んだ。
絶対に失敗は許されない。
それに火神への想いとは別に、負けられないと思った。
黒子が感激したのと同じくらいの喜びを、火神に贈らなくてはならないと。
幻の6人目(シックスマン)は、こんな時でも勝利への執念がハンパない。
黒子は考えた末に、ホワイトデーに贈るものを決めた。
そして前日、自宅の台所にこもっているのだ。
基本的にほとんど料理をしない黒子が鬼気迫る顔で鍋に挑む姿は、家族さえも震撼させた。
だけどそんなのは知ったこっちゃない。
少しでも美味しくするためには、家族の目などどうでもいい。
そして製造作業が終わると、今度は梱包作業だ。
入れる箱だって、慎重に選んでいる。
100円ショップや雑貨を扱う店を何軒も回って、これだと思ったのだ。
箱も中身も渾身の作品なのだ。
火神君、喜んでくれるかな。
黒子はドキドキしながら、プレゼントを仕上げたのだった。
黒子は念を送り込みながら、鍋をかき回していた。
発端は今から約1ヶ月前のバレンタイン。
黒子の相棒である火神は、黒子にプレゼントをくれた。
ハンバーガー1つとバニラシェイク。
そしてバニラシェイクのカップには、赤いバラの花のシールが貼られていたのだ。
最初は驚いたけど、ネットで調べて、その真意がわかった。
アメリカのバレンタインは男から女にバラを贈り、食事に誘うらしい。
帰国子女である火神は、アメリカ流のバレンタインをしてくれたのだ。
黒子はその時のカップを綺麗に洗って、自分の部屋に飾っている。
初めてのバレンタイン記念の大事な宝物だ。
それほど黒子にとっては、嬉しかったのだ。
火神なりにすごく考えてくれたのだということがわかるからだ。
それにバニラシェイクのカップにバラのシールなんて、洒落ている。
金はかかっていないけど、今の自分たちにはふさわしいと思う。
その想いに答えなくては!
黒子は一大決心でホワイトデーに臨んだ。
絶対に失敗は許されない。
それに火神への想いとは別に、負けられないと思った。
黒子が感激したのと同じくらいの喜びを、火神に贈らなくてはならないと。
幻の6人目(シックスマン)は、こんな時でも勝利への執念がハンパない。
黒子は考えた末に、ホワイトデーに贈るものを決めた。
そして前日、自宅の台所にこもっているのだ。
基本的にほとんど料理をしない黒子が鬼気迫る顔で鍋に挑む姿は、家族さえも震撼させた。
だけどそんなのは知ったこっちゃない。
少しでも美味しくするためには、家族の目などどうでもいい。
そして製造作業が終わると、今度は梱包作業だ。
入れる箱だって、慎重に選んでいる。
100円ショップや雑貨を扱う店を何軒も回って、これだと思ったのだ。
箱も中身も渾身の作品なのだ。
火神君、喜んでくれるかな。
黒子はドキドキしながら、プレゼントを仕上げたのだった。
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