モデルデビューの真相は
「ヒル魔さん、カッコいい!」
「セナ君もステキ!!」
並んで歩くヒル魔とセナに黄色い声が飛ぶ。
セナは「どうも」と意味なくペコペコしながら、困惑を隠せなかった。
ついに念願のスーパーボウル出場を果たしたヒル魔とセナは帰国した。
日本で少しだけ休暇を楽しみ、再びアメリカに戻る。
だがただただのんびりするつもりだったセナの思惑は外れた。
なぜならヒル魔がとんでもない「仕事」を引き受けてしまったからだ。
それはアメフトとは関係ない、モデルの仕事だった。
ある超有名な女性誌には、時折俳優やタレントなどのグラビア写真が掲載される。
そこにヒル魔とセナが載るというのだ。
セナは驚き、絶対無理だとことわった。
だけどヒル魔は「もう受けちまった」と涼しい顔だ。
そう言われてしまえば、もう拒否権なんかない。
ヒル魔がやるといったら、絶対やるのだ。
それを理不尽と感じないほど、セナはヒル魔を信頼していた。
どのような写真になるかは、事前に知らされていた。
ヒル魔だけの写真、セナだけの写真、そしてツーショット。
衣装もトレーニングウェアからカジュアル、結構露出が多いものもある。
ボクらの写真なんて、面白いのかな?
漠然とそんなことを思っていたセナだが、そんな考えは消し飛んだ。
なぜならヒル魔はとんでもないサプライズを仕掛けていたのである。
それはヒル魔の髪型だった。
トレードマークであった逆立てた金色の髪。
ヒル魔はそれをやめ、髪を短くした。
坊主頭に近いショートカット。
色は金のままで、いわゆる「おしゃれ坊主」というヤツだ。
その女性誌は、すぐに完売した。
セナには自覚はないが、2人ともビジュアルは悪くない。
綺麗系のヒル魔と、可愛い系のセナ。
しかもアメフトで鍛えた身体だって、美しい。
さらにヒル魔のおしゃれ坊主も加わって、完全にバズったのだ。
「まさかここまで注目されるとは思いませんでしたよ」
セナは恨みがましく愚痴った。
写真集がバズり過ぎて、騒がれまくっているのだ。
こうしてコンビニに来ただけでも、声をかけられてしまう。
今もこうして店の外で、若い女性のグループから黄色い声を浴びせられているのだ。
「ヒル魔さん、ショートも似合いますよ!」
女性の1人から声がかかると、ヒル魔は「ケケケ」と笑った。
セナが慌ててペコペコと頭を下げながら、内心苦笑する。
声援に高笑いで返すなんて、失礼にも程がある。
だけどそれを当たり前にしてしまうのが、ヒル魔のキャラなのだ。
「さっさと行くぞ」
ヒル魔はさっさと歩き出す。
そのマイペースっぷりにはあきれるしかない。
握手や写真撮影を申し出をサクッと無視するポーカーフェイスも。
そして短くなった髪をグラビアで披露する演出もだ。
セナはヒル魔は新しい髪形に変えるタイミングを計っていたのを知っていた。
だけどまさかこんなやり方で披露するとは思わなかったのだ。
「セナ君もステキ!!」
並んで歩くヒル魔とセナに黄色い声が飛ぶ。
セナは「どうも」と意味なくペコペコしながら、困惑を隠せなかった。
ついに念願のスーパーボウル出場を果たしたヒル魔とセナは帰国した。
日本で少しだけ休暇を楽しみ、再びアメリカに戻る。
だがただただのんびりするつもりだったセナの思惑は外れた。
なぜならヒル魔がとんでもない「仕事」を引き受けてしまったからだ。
それはアメフトとは関係ない、モデルの仕事だった。
ある超有名な女性誌には、時折俳優やタレントなどのグラビア写真が掲載される。
そこにヒル魔とセナが載るというのだ。
セナは驚き、絶対無理だとことわった。
だけどヒル魔は「もう受けちまった」と涼しい顔だ。
そう言われてしまえば、もう拒否権なんかない。
ヒル魔がやるといったら、絶対やるのだ。
それを理不尽と感じないほど、セナはヒル魔を信頼していた。
どのような写真になるかは、事前に知らされていた。
ヒル魔だけの写真、セナだけの写真、そしてツーショット。
衣装もトレーニングウェアからカジュアル、結構露出が多いものもある。
ボクらの写真なんて、面白いのかな?
漠然とそんなことを思っていたセナだが、そんな考えは消し飛んだ。
なぜならヒル魔はとんでもないサプライズを仕掛けていたのである。
それはヒル魔の髪型だった。
トレードマークであった逆立てた金色の髪。
ヒル魔はそれをやめ、髪を短くした。
坊主頭に近いショートカット。
色は金のままで、いわゆる「おしゃれ坊主」というヤツだ。
その女性誌は、すぐに完売した。
セナには自覚はないが、2人ともビジュアルは悪くない。
綺麗系のヒル魔と、可愛い系のセナ。
しかもアメフトで鍛えた身体だって、美しい。
さらにヒル魔のおしゃれ坊主も加わって、完全にバズったのだ。
「まさかここまで注目されるとは思いませんでしたよ」
セナは恨みがましく愚痴った。
写真集がバズり過ぎて、騒がれまくっているのだ。
こうしてコンビニに来ただけでも、声をかけられてしまう。
今もこうして店の外で、若い女性のグループから黄色い声を浴びせられているのだ。
「ヒル魔さん、ショートも似合いますよ!」
女性の1人から声がかかると、ヒル魔は「ケケケ」と笑った。
セナが慌ててペコペコと頭を下げながら、内心苦笑する。
声援に高笑いで返すなんて、失礼にも程がある。
だけどそれを当たり前にしてしまうのが、ヒル魔のキャラなのだ。
「さっさと行くぞ」
ヒル魔はさっさと歩き出す。
そのマイペースっぷりにはあきれるしかない。
握手や写真撮影を申し出をサクッと無視するポーカーフェイスも。
そして短くなった髪をグラビアで披露する演出もだ。
セナはヒル魔は新しい髪形に変えるタイミングを計っていたのを知っていた。
だけどまさかこんなやり方で披露するとは思わなかったのだ。
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