プロポーズ

え?ヒル魔さん、教職課程を取るんですか?
セナは思わず驚きの声を上げてしまう。
だがヒル魔はごく当たり前の顔で「ああ」と頷いた。

セナが大学に入学して1ヶ月、新しい生活にもようやく慣れてきた。
高校よりも授業は少なく、アメフトの練習に多く時間がさけるのはありがたい。
モン太や鈴音など旧知の仲間もいるし、新しい友人もできた。
まずまず順調なキャンパスライフの始まりと言っていいだろう。

ヒル魔との関係も変わらず続いている。
こうして時々ヒル魔のマンションを訪れて、食事をしたり泊まったりする。
さすがに学校が違うせいでなかなか時間も合わず、頻繁に会えない。
それでも2人の想いは変わることはなく、順調に愛情を育んでいる。

今日もこうして2人で身体を重ねて愛し合った。
そしてしばらくベットで余韻を楽しんでいた時、ヒル魔がポツリと「教職課程」の話をしたのだ。
ピロートークにしては少々色気がないが、セナは真剣に聞いている。
会える時間が短いから、こういう近況報告は貴重な情報なのだ。
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