ボジョレーヌーボー
フランスの南東部のボジョレーっつう場所で、その年に収穫されたぶどうを使って作ったワイン。
解禁日は決まってて毎年11月の第3木曜日、つまり今日だ。
ヒル魔さんはそう言いながら、グラスにワインを注いでくれる。
僕はぼんやりと説明を聞きながら、ワインの綺麗な赤に見とれた。
今日はヒル魔さんに呼び出された。
ボジョレーヌーボーの解禁日だから、一緒に飲もうって。
正直言ってボジョレーヌーボー?何のこと?って感じなんだけど。
僕はよくわからないままにヒル魔さんの部屋にやって来て、ワインのことだと知った。
大学に入って、ヒル魔さんはよく僕をお酒を飲みに誘うようになった。
場所はもっぱら店などではなくて、ヒル魔さんの部屋だ。
いい日本酒が手に入ったとか、珍しい焼酎があるとか。
ヒル魔さんが自らカクテルを作ってくれたこともある。
とにかく僕にどんどん飲ませるもんだから、僕はいつも潰されちゃうんだ。
そのままヒル魔さんの腕の中に倒れこんで、眠ってしまう。
それで翌朝は二日酔いになっちゃって、ヒル魔さんに介抱してもらったりする。
ヒル魔さんってそんなにお酒が好きなんですか?
ある時僕はそう聞いたことがある。
ヒル魔さんはアスリートとしては、かなりストイックな方だ。
筋トレなんかは本当にハードなものを毎日欠かさずにやってるし。
お酒とか、身体にあまりよくないものは避けるってイメージなんだよね。
だからわざわざ僕を呼び出して、お酒を飲む理由が本当にわからなくて。
だけどヒル魔さんは「まぁ嫌いじゃねぇかな?」と何とも曖昧な返事だ。
今日だって、今はアメフトシーズンで練習だって大変なのに。
ボジョレーヌーボーってどうなんだろう?
だけどヒル魔さんと差し向かいで、グラスを傾けるのってちょっといいよね。
それがこんなに綺麗なお酒なら、なんかさらに得した気分。
まるで高校の頃のデビルバッツのユニフォームみたいな赤が、心に沁みる。
大学は別々で、一緒にいる時間が本当に短い僕たち。
この前こんなことがあったんですなんて話をして。
もうちょっと酔いが回ったら、いつもより少し甘えたりして。
今夜はボジョレーヌーボーにもヒル魔さんにも酔ってしまいそうだな。
解禁日は決まってて毎年11月の第3木曜日、つまり今日だ。
ヒル魔さんはそう言いながら、グラスにワインを注いでくれる。
僕はぼんやりと説明を聞きながら、ワインの綺麗な赤に見とれた。
今日はヒル魔さんに呼び出された。
ボジョレーヌーボーの解禁日だから、一緒に飲もうって。
正直言ってボジョレーヌーボー?何のこと?って感じなんだけど。
僕はよくわからないままにヒル魔さんの部屋にやって来て、ワインのことだと知った。
大学に入って、ヒル魔さんはよく僕をお酒を飲みに誘うようになった。
場所はもっぱら店などではなくて、ヒル魔さんの部屋だ。
いい日本酒が手に入ったとか、珍しい焼酎があるとか。
ヒル魔さんが自らカクテルを作ってくれたこともある。
とにかく僕にどんどん飲ませるもんだから、僕はいつも潰されちゃうんだ。
そのままヒル魔さんの腕の中に倒れこんで、眠ってしまう。
それで翌朝は二日酔いになっちゃって、ヒル魔さんに介抱してもらったりする。
ヒル魔さんってそんなにお酒が好きなんですか?
ある時僕はそう聞いたことがある。
ヒル魔さんはアスリートとしては、かなりストイックな方だ。
筋トレなんかは本当にハードなものを毎日欠かさずにやってるし。
お酒とか、身体にあまりよくないものは避けるってイメージなんだよね。
だからわざわざ僕を呼び出して、お酒を飲む理由が本当にわからなくて。
だけどヒル魔さんは「まぁ嫌いじゃねぇかな?」と何とも曖昧な返事だ。
今日だって、今はアメフトシーズンで練習だって大変なのに。
ボジョレーヌーボーってどうなんだろう?
だけどヒル魔さんと差し向かいで、グラスを傾けるのってちょっといいよね。
それがこんなに綺麗なお酒なら、なんかさらに得した気分。
まるで高校の頃のデビルバッツのユニフォームみたいな赤が、心に沁みる。
大学は別々で、一緒にいる時間が本当に短い僕たち。
この前こんなことがあったんですなんて話をして。
もうちょっと酔いが回ったら、いつもより少し甘えたりして。
今夜はボジョレーヌーボーにもヒル魔さんにも酔ってしまいそうだな。
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