スーパーボウル 8th season
** この作品は2016年のスーパーボウルの試合内容に準じております。**
「本当ににおい、するんですかね?」
セナはスタジアムに入るなり、クンクンと鼻を動かした。
ヒル魔はそんなセナを横目に見ながら、呆れたような顔をした。
今年のスーパーボウルは第50回の記念大会だ。
そのせいなのか、何だか前よりも有名人の観戦が多い気がする。
ハリウッド俳優や、往年の名選手などをチラチラ見る。
もっともセナでも見分けらる者は少ない。
ヒル魔が耳元で小さな声で「×××がいるぞ」と教えてくれるのだ。
そんな年にも関わらず、なぜヒル魔はチケットが取れたのか。
しかも相変わらず「うっそぉ!?」と叫びたくなるほどのいい席だ。
だがセナはもう敢えて聞くことはしない。
どうせ「ケケケ」と笑われるだけだと、わかっているからだ。
今年のカードは、AFC覇者デンバー・ブロンコス VS NFC覇者カロライナ・パンサーズ。
どちらも第1シードが順当に勝ち上がっての一戦となる。
ブロンコスは8度目の出場で、2度優勝。
直近では一昨年、スーパーボウルに出場したものの、シーホークスに惨敗している。
パンサーズは12年振りの出場で、未だ優勝はなかった。
冒頭のセナのにおい云々の話は、ネットで知った話からだった。
ブロンコスの本拠地、デンバーはコロラド州の州都。
そしてそのコロラド州は、マリファナが合法化されているのだ。
だからブロンコスファンがスタジアムに集うと、マリファナのにおいがするという噂があった。
「におい、確かめてくるか?」
ヒル魔がからかうようにそう言った。
だがセナは「そんな怖いこと、できませんよ」とブンブンと首を振る。
マリファナを当たり前に吸ってるアメリカ人なんて、考えただけでも恐ろしい。
偏見かもしれないが、確かめに行く勇気はなかった。
「本当ににおい、するんですかね?」
セナはスタジアムに入るなり、クンクンと鼻を動かした。
ヒル魔はそんなセナを横目に見ながら、呆れたような顔をした。
今年のスーパーボウルは第50回の記念大会だ。
そのせいなのか、何だか前よりも有名人の観戦が多い気がする。
ハリウッド俳優や、往年の名選手などをチラチラ見る。
もっともセナでも見分けらる者は少ない。
ヒル魔が耳元で小さな声で「×××がいるぞ」と教えてくれるのだ。
そんな年にも関わらず、なぜヒル魔はチケットが取れたのか。
しかも相変わらず「うっそぉ!?」と叫びたくなるほどのいい席だ。
だがセナはもう敢えて聞くことはしない。
どうせ「ケケケ」と笑われるだけだと、わかっているからだ。
今年のカードは、AFC覇者デンバー・ブロンコス VS NFC覇者カロライナ・パンサーズ。
どちらも第1シードが順当に勝ち上がっての一戦となる。
ブロンコスは8度目の出場で、2度優勝。
直近では一昨年、スーパーボウルに出場したものの、シーホークスに惨敗している。
パンサーズは12年振りの出場で、未だ優勝はなかった。
冒頭のセナのにおい云々の話は、ネットで知った話からだった。
ブロンコスの本拠地、デンバーはコロラド州の州都。
そしてそのコロラド州は、マリファナが合法化されているのだ。
だからブロンコスファンがスタジアムに集うと、マリファナのにおいがするという噂があった。
「におい、確かめてくるか?」
ヒル魔がからかうようにそう言った。
だがセナは「そんな怖いこと、できませんよ」とブンブンと首を振る。
マリファナを当たり前に吸ってるアメリカ人なんて、考えただけでも恐ろしい。
偏見かもしれないが、確かめに行く勇気はなかった。