ニコチアナの花
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「昨日ホテルでの会話を盗聴されたか、今朝の郵便物を覗き見されたか…おおよそ前者だろうけどな…。」
ツメの甘さを反省すれば、昨日は昨日で染めた頰を、思い出したように染めてかもめはため息をついた。タバコの畑に身を埋めたが、見つかるのは時間の問題だ。
「奴ら、一気にあの、『スランバー・パーティ』を回収して、意図的に禁断症状を引き起こさせたってとこか?」
「私たちの仕業っていう脚色までしてね。」
「振り出しに戻っちまったな。」
「骨折り損のくたびれ儲け。とりあえず五ヱ門さん探さなきゃ。しかし禁断症状にあれほど暴力性が高いなんて…まるっきりゾンビじゃない、先が思いやられるわ。」
とにかく今の位置は良くない。後ろには禁断症状の住人、先には多分、同じく禁断症状の売春婦たち。とりあえずリゾート地まで抜けたほうがマシだ。
駆け出せば、風俗街からも寝巻きを乱した女たちが、ナイフや割れた酒瓶を片手にゾンビのようの這い出して来た。
「とんだスランバーパーティだな。」
「次元、こっち。」
かもめは道端に停めてあったバイクに跨り、俺はその後ろに飛び乗った。やがて街を抜けた。
「しかしどうする?あっちだって監視されてるぞ、恐らく。」
「それなら行くところは一つしかないじゃない!」
「どこだって?」
「本丸よ!」
エンジンをぶるんとふかし、ウィリー走行で街の真ん中の教会のガラスを割って入った。
タイミングよく、結婚式のリハーサル中だったと見える。無謀な着地の果てに、俺は慌てて財閥のクリストフの頭にマグナムを突き立てた。取り巻く関係者たちの視線が集中する。
「ど頭吹っ飛ばされたく無けりゃ、大人しくするこったな。」
かもめは壊れたバイクの上に腰を下ろして、優雅にも考え事をはじめた。ふんふんと指折り数えて何かを計算しているようだ。しばらく唸って、よし、と立ち上がった。
「私達が逃げる船と口止め料を用意してくれたら、今回のことは水に流すよ!」
***