憂鬱な首輪
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随分久しぶりに来たアジトは、すっかり埃っぽくなっていた。ソファにかもめをゆっくりとおろし、ランタンに火をつけ、暖炉にも火を入れる。水道を空け、水を確認する。少し汚れた水が出た後、澄んだ水になった。ヤカンに入れて、火にかける。
「ルパン、お前ちょっと外に出てろ。」
「なんだよ次元。一服させてくれたっていいだろ」
「一服なら外でも出来るだろ。何ならおつかい行ってこい。女物の下着と服。お前、得意だろ。」
「あんれま次元ちゃん、大胆なことで。」
案の定鼻の下を伸ばしたルパンに財布を投げつける。
「泥だらけにしておけねぇだろ。さ、行った行った。」
「だからって男のお前が…不二子ちゃんでも呼んだろうか?」
「やめろ。ややこしくなる。いいんだよ俺ぁ。後でこいつに殴られてやるよ。」
「ったく…一個貸しな。」
「馬鹿野郎、お前、俺に一体いくつ貸りてると思ってる。お釣りが足りねぇぐらいだよ。」
ルパンが出て行ったことを確認して、仕舞って置いた着替えから、なるべく厚地のシャツを選ぶ。毛布とタオルを出し、洗面器に湯を張り、水でぬるめる。きつく絞ったタオルで顔を拭いてやる。ここで目が覚めてくれることを祈ったが、望み通りにはいかなかった。深くため息をついて、軽く自分の頰を叩いた。意を決して服を脱がせにかかる。
男として色々、試されている。
中性的で、どことなく幼さの残る顔に反して、つなぎの下に隠された細い体は思っていたよりずっと女らしく、そしてその女らしさを過剰に強調するような、悪趣味ともハイセンスとも言える、真っ白い服に身を包んでいた。思わず生唾を飲んでしまう。長いこと拘束されて自由のきかなかった体だ。盛りを過ぎたーーとは、言いたくないが、男はいつまでも男だ。
体にきつく着せられたそれは、脱がせるのにも一苦労で、脱がせた後にもきつく食い込んだ赤い跡が、滑らかな皮膚に残った。痛々しくて、何度もタオルで拭くが、少しも消えない。
体の至る所に痣や傷が残っている。
事故ではない。
人が殴った跡だ。
それでも美しい体だった。
消してやりたい。この痣も、傷も。
外してやりたい。この不細工な、憂鬱な首輪を。
***
「ルパン、お前ちょっと外に出てろ。」
「なんだよ次元。一服させてくれたっていいだろ」
「一服なら外でも出来るだろ。何ならおつかい行ってこい。女物の下着と服。お前、得意だろ。」
「あんれま次元ちゃん、大胆なことで。」
案の定鼻の下を伸ばしたルパンに財布を投げつける。
「泥だらけにしておけねぇだろ。さ、行った行った。」
「だからって男のお前が…不二子ちゃんでも呼んだろうか?」
「やめろ。ややこしくなる。いいんだよ俺ぁ。後でこいつに殴られてやるよ。」
「ったく…一個貸しな。」
「馬鹿野郎、お前、俺に一体いくつ貸りてると思ってる。お釣りが足りねぇぐらいだよ。」
ルパンが出て行ったことを確認して、仕舞って置いた着替えから、なるべく厚地のシャツを選ぶ。毛布とタオルを出し、洗面器に湯を張り、水でぬるめる。きつく絞ったタオルで顔を拭いてやる。ここで目が覚めてくれることを祈ったが、望み通りにはいかなかった。深くため息をついて、軽く自分の頰を叩いた。意を決して服を脱がせにかかる。
男として色々、試されている。
中性的で、どことなく幼さの残る顔に反して、つなぎの下に隠された細い体は思っていたよりずっと女らしく、そしてその女らしさを過剰に強調するような、悪趣味ともハイセンスとも言える、真っ白い服に身を包んでいた。思わず生唾を飲んでしまう。長いこと拘束されて自由のきかなかった体だ。盛りを過ぎたーーとは、言いたくないが、男はいつまでも男だ。
体にきつく着せられたそれは、脱がせるのにも一苦労で、脱がせた後にもきつく食い込んだ赤い跡が、滑らかな皮膚に残った。痛々しくて、何度もタオルで拭くが、少しも消えない。
体の至る所に痣や傷が残っている。
事故ではない。
人が殴った跡だ。
それでも美しい体だった。
消してやりたい。この痣も、傷も。
外してやりたい。この不細工な、憂鬱な首輪を。
***