憂鬱な首輪
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『今度はタバコも頼むぜ。』
次元大介。今度だなんて。
そう思いながらも、タバコ屋に立ち寄った。
「ポールモールをふたつ。」
「…子供にゃ売れないな。」
「頼むよおじさん。使いっ走りも満足にできないんじゃ、また親方に殴られちまう。」
帽子をあげて派手な痣のついた顔を見せれば、店主は息を飲み、すんなりとタバコを出してくれた。よほど同情を誘ったのか、カウンターの上にあった色とりどりの棒突きキャンディを握らせてくれた。素直にお礼を言って、店を後にする。
楽に品物が手に入ったのはありがたいが、やっぱりこうしていると見た目男の子供なんだよな、と複雑な気持ちになる。
ペルメルの一つは懐にしまって、もう一つの包みを開きながら歩いた。次元のものとは違う、オモチャみたいなライターで火をつける。あの時一度吸ったきりのたばこは、こうしてゆっくりと吸えば、ほんのりと甘みのあるものだったのだと知る。
真っ暗闇の中で綱渡りするような毎日だった。向かう道は一本しかなくて、一歩踏み外せば命はない。でもそんな綱渡りの日々に、一石を投じた男が二人。ルパン三世、次元大介。私の首にくっついた爆弾と、故郷に眠る爆弾。二つの起爆装置はあの人の手の中にあるから、私は自由に動けない。でも、もし仮に、それがあの人の手を逃れたら?
一人じゃ絶対無理。だけど今の私は一人?
下手をしたら死ぬ。いや下手打たなくてもあの人に殺されるんだけど。私。
恋も、キスも知らないまま死ぬのかな。
それとも今日の夜、キス以上のことを知らされるのか。知りたくない相手から。
***
次元大介。今度だなんて。
そう思いながらも、タバコ屋に立ち寄った。
「ポールモールをふたつ。」
「…子供にゃ売れないな。」
「頼むよおじさん。使いっ走りも満足にできないんじゃ、また親方に殴られちまう。」
帽子をあげて派手な痣のついた顔を見せれば、店主は息を飲み、すんなりとタバコを出してくれた。よほど同情を誘ったのか、カウンターの上にあった色とりどりの棒突きキャンディを握らせてくれた。素直にお礼を言って、店を後にする。
楽に品物が手に入ったのはありがたいが、やっぱりこうしていると見た目男の子供なんだよな、と複雑な気持ちになる。
ペルメルの一つは懐にしまって、もう一つの包みを開きながら歩いた。次元のものとは違う、オモチャみたいなライターで火をつける。あの時一度吸ったきりのたばこは、こうしてゆっくりと吸えば、ほんのりと甘みのあるものだったのだと知る。
真っ暗闇の中で綱渡りするような毎日だった。向かう道は一本しかなくて、一歩踏み外せば命はない。でもそんな綱渡りの日々に、一石を投じた男が二人。ルパン三世、次元大介。私の首にくっついた爆弾と、故郷に眠る爆弾。二つの起爆装置はあの人の手の中にあるから、私は自由に動けない。でも、もし仮に、それがあの人の手を逃れたら?
一人じゃ絶対無理。だけど今の私は一人?
下手をしたら死ぬ。いや下手打たなくてもあの人に殺されるんだけど。私。
恋も、キスも知らないまま死ぬのかな。
それとも今日の夜、キス以上のことを知らされるのか。知りたくない相手から。
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