桜色の季節
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プチトマトのカプレーゼ、色とりどりのブルスケッタ、一口サイズのアップルパイ。
二人が作ってくれた料理は本当にどれも美味しくて、お腹がいっぱいになった。沢山食べたし、結構飲んだし、くだらない話を延々として、小さなカメラでらしくもなくはしゃいで写真を撮ったりした。
笑い過ぎた後の心地よい疲労感に目を細める。
二人の可愛らしい気遣いが愛おしくてたまらない。今日のワンピースだって、普段の仕事では着られないような繊細なものだし、靴だって歩くのには心もとない。怪我でもしてなきゃ履けない、脚を飾るために作られたような靴だ。
料理も桜も、昨日の夜遅くから準備してくれていたのだろう。いつもならお酒が入っても早々潰れることのない二人が、子供のようにあどけなく、私のベッドの両脇に頭を預けて眠っている。愛おしさに二人の頰を撫でた。ルパンのちくちくした頭には花びらが積もり、次元の頭には私が花かんむりを被せた帽子がずり落ちている。盗んだ桜は絶えず花びらを散らし、この静かな一瞬を夢のように思わせる。
両脇の男に対する私の気持ちを言葉にするのは難しいけれど、ただただ、この美しく穏やかな時間が一生続くことを願わずにはいられなかった。
二人と頭の位置を合わせて、私も瞳を閉じた。
二人と同じ夢が見られることを祈って。
Fin