2匹の子猫
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「かもめちゃんってそんなに甘えるキャラだったか?」
「お前はしらねぇだろうがな。」
「見てみたいモンだ…。」
事のあらましをかいつまんで話すと、案の定相棒は不思議そうに自分の頰に伸びかけたヒゲを撫でた。
「何となく事情はわかったが…でも、それってよ、お前から甘えに行けば解決する話じゃねぇの?」
「あぁ?」
「かもめちゃんが甘えてこないのが不満なんだろう? 素直にお前から行けばいいじゃねぇか。何か理由があって触れ合いを拒んでるなら、その時事情も聞けるだろうに。」
「お前、本気で言ってんのか?」
「本気も本気、大真面目。」
そこまで話たところで、当の噂の本人が部屋に入ってきた。
「…っくしゅん。今日なんか寒いね? コーヒー淹れるけど、飲む人。」
「はいはーい。」
「次元は?」
「…じゃ、俺も。」
かもめがキッチンに立ったところで、大泥棒はにたりと笑って、こそこそと耳打ちした。
「俺が手本を見せてやるよ。」
いうが早いか、ルパンはキッチンに立つかもめを後ろからハグした。
「わあ。どうしたのルパン。」
「ちょ〜っと甘えたい気分なのよね。」
「ふふ。なんか嫌なことでもあった?」
「嫌なことがないとかもめちゃんに甘えちゃダメかい?」
「そんなことはないけど。私じゃ役不足じゃないかな?」
「そんなこと無いさ。」
「甘えるのもいいけど、お手伝いしてほしいな、ルパン三世ちゃん。人数分のカップを出してくれない?」
「はぁ〜い。」
「いい子、いい子。」
かもめは後ろから抱きつく男を軽くあしらって、いくつも年上であろう男の頭をぽんぽんと軽く撫でた。小さな子供にそうするように。カップを持った男がニヤニヤと笑いながらこちらへ戻ってくる。
「…まぁ、こんな感じ?」
「お前、後で覚えてろよ。」
「お〜怖い怖い。悔しかったらお前もやってみるんだな。」
「んの野郎。」
「何のお話?」
かもめがコーヒーサーバーを片手にソファに腰を下ろす。何ともいいようがなくて、無言で居住まいを正した。
「まぁ、その、こっちの話。」
大泥棒がさも可笑しそうにクスクスと笑う。
***