へそ曲がり達のクリスマス
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「そんなの、裸にリボンでも巻いて『私をプレゼント♡』ってすりゃ、どんな男もイチコロよ。」
裏声混じりにルパンのアドバイスを貰うけど、参考にならなさに思わず姿勢が崩れてソファから転がり落ちた。
質問は、次元へのプレゼントのこと。最近ちょっとマンネリ…というか、いつもと違うものを渡したくて、相談したのだ。
長いつきあいの二人だから、何かヒントが貰えるかも知れないと期待したのに。
「…そんなに単純じゃないんじゃない?」
「ノンノン、男なんてみ〜んな単細胞。」
「そりゃ不二子ちゃんくらいグラマラスだったらそれでも様になっただろうけどさ。」
私のコンプレックスにルパンは優しい顔になって、少し話題を変えた。
「今まではどんなものをやったんだ?」
今まで。渡してきたものを逡巡する。誕生日を祝うような習慣はないものだから、たまたま見つけたりとか、気が向いたときに渡すことが多くて、その全てを覚えているかといったら、あまり自信がない。
彼の好みに合いそうなネクタイとか、フラワーホールの飾りだとか。彼好みのお酒や食事を取り寄せて、振る舞ったこともあったっけ。彼の満足そうな顔を思い出して笑みがこぼれる。彼は美味しいものを食べたとき、本当にいい顔をする。
「…次元が食べてるとこ、見るのが好きで。」
「かもめちゃんは本当に次元のことが好きなんだな。」
「そ…そうだけど。悪い?」
「羨ましいねェ。いやまぁ、だからこそ俺ァ裸にリボンを勧めるんだけどね。」
「じゃあ、ルパンだったら何もらったら嬉しい? 体以外でね。」
ルパンはうーんと唸ってソファに寝そべった。
「そうねぇ。俺は女の子が笑ってくれるのが一番嬉しいかねぇ。」
「ルパンらしい答えだね。好きよ、そういう所。」
「参考になった?」
「いいえ、何にも。」
軽口にくすくすと笑う。再びルパンはうーんと唸った。
「あ。」
「何か思いついた?」
「ベタだけど、手料理なんてのはどうだ?」
「いつも作ってるよ。」
「だから、そーいうんじゃなくて、こう、お菓子とかよ。手の込んだカワイ〜お菓子なんか貰うと、おじさんキューンと来ちゃうね。」
「お菓子ねぇ…次元、食べてくれるかな?」
「食べるさ、あいつァ。かもめちゃんが作ったものならな〜んでもね。」
***