みみもと
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やられた。すっかり身動きがとれない。まあやられっぱなしが趣味じゃないのは私と彼の数少ない共通点なんだけど、その晩中に仕返しされるとは思わないじゃないか。
彼の強い腕の中でもぞもぞと抵抗するけど、全く効果はない。
「期待してるクセによ。」
「…ッ!」
耳に、大好きな低い声。鼓膜を通して吐息が直接脳を揺する。攻める意図のない喉の僅かな音にさえ反応を抑えきれない私に、追い討ちのような押し殺した笑い声。動かないように優しく頭を固定した彼のあたたかい手が、ついでに頭皮まで優しく撫でてくる。
「こいつァ面白い。」
「…おもちゃにしないで。」
「さてな。」
耳の外側から舌がなぞる様にくすぐる。ああ、私が彼にしたのと全く同じ手順だ。ということは、あれも、これも、それも…意識が遠くなる。
「自分の弱点そのままに責めるなんてお前もツメが甘ぇよな。」
「んッ…!」
耳元でセリフと相反するような優しい吐息と囁かれれば、腰が跳ねて背中が突っ張る。思わず口を押さえても、甘い声が喉から溢れる。
「全く、かわいいな。お前。」
「そこでそんなこと言うの、ほんと、ズルいからっ…!」
「ん? かわいいって言われんの、そんなに良かったか?」
熱い息が耳にかかった。それだけでもう脳がビリビリに痺れる。
「かわいい。」
「ぅ…。」
普段そんなこと言わないクセに。
意地悪する時はいくらでも言うんだから。
「かわいい、かわいい。」
「ひぁ…!」
舌先が耳の中に忍び込んでくる。吐息と、唾液と、甘い言葉。全部がぐちゅぐちゅに混ざり合って、まるで麻薬。
いつのまにか、硬くして耐えていた私の体はぐったりと緩み切って、ただ刺激に素直に反応していた。
***