みみもと
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「お前、そんなに耳弱かったか?」
仕事を終えてアジトに戻り、シャワーを済ませて、ベッドで寛いでいると、思い出したように次元が私に尋ねてきた。忘れかけていた背中の皮膚の下を擽るような感覚が戻ってきて、一瞬で頬が熱くなる。
「う…うるさいな、あの距離でずっと息かけられたら誰でもそうなるってば!」
「そうなるって、どうなるんだよ?」
いつもの余裕そうな、くにゅっと上がった口角が憎くてたまらない。怒りに任せてねそべっていたベッドをばふばふと叩いた。
私を怒らせると、酷いんだからね。
「ここ!座って!」
次元は私の怒りなんか露知らず、といった風情で、どこか面白そうに素直に腰を落とした。
広い背中につう、と指先を添わすと、体がぎくりと震える。ようやく私を怒らせたことに気付いたらしい。ゆっくりとからだを重ねて、右耳に熱く息をかける。
「随分勝気じゃん。次元だってそんなに耳、強くないくせにさ。」
吐息まじりに囁くと、分かりにくいけど頬に赤みがさした。身を捩って逃げようとするのをぎゅっと抱きしめる。拘束力はないけど、こうしたら彼が逃げられないのは知ってる。
「ふぅん?次元ってそんなに耳弱かったんだ?」
言葉尻を真似て揶揄うと、彼は歯を食いしばった。なんて顔するんだ、この人は。シーツを強く握る手に私の手を重ねる。左耳にも同じように熱く息をかけた。
「ね、次元は右耳と左耳、どっちが気持ちいい?」
身を屈めて無言になってしまったかわいい男に追い討ちをかける。自分から仕掛ける時はニヤニヤしてるくせに、私が反撃に出ればこのザマなんだから、かわいいにも程がある。加虐心に火がついて、羞恥心は鳴りを潜めた。大袈裟に水音を立てて、柔らかく舌を這わせる。
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