星屑の砂糖菓子
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本当なら二週間ほどかかるはずの仕事だった。
こまめに連絡を取りながら進めるつもりが、早々に端末のバッテリー不良を起こして、必要最低限な連絡しか取れなくなってしまった。
しかしながら不幸中の幸い、予定より随分と仕事が早く片付いて、祝いに酒をいくつか買い込み、そういやあいつはそんなに呑めなかったな、と思い直して、ああでもないこうでもないとらしくもない可愛い包みの菓子を買って、アジトの扉に手をかけると、中庭の方から話し声が聞こえてきた。
そういえばあいつは天気の良い夜はよくそこいらに寝っ転がって星を見ていたな、と耳を澄ませた。
「そんな口説き方でよく女の子のベッドに忍び込んで来たね?」
「俺様狙った獲物は逃さねぇから。」
「しつこい男は嫌われるのよ。」
どうやら相棒がお得意の女口説きタイムを発動してるらしい。
「なぁ、かもめちゃん。次元が浮気したらどうする?」
おいおい、なんつー質問してんだ、相棒よ。
「浮気も何も…何にも約束した関係じゃないからな…。」
「あんれ、告白とかは?」
「改まっては…してもされてもないかな。私は思った時には言うけど。向こうから聞いたのは、全部お布団の中かなぁ…。」
何を洗いざらい話してるんだ。
言いようのない照れ臭さと苛立ちに吸いかけのタバコをきつく噛む。二人の関係を、今更ルパンに隠したところでと言う話だが。
「どうもしないかなぁ。」
「…はい?」
「どうもしないよ。」
「…かもめちゃん、次元に惚れてんじゃなかったっけ?」
「惚れてますけど。…悔しいし悲しいし嫌だよ?すごく嫌だよ。でも、どうもしない。どうにもできないよ。」
「浮気されて、それでもアイツが転がり込んで来たら、かもめは体を開くのかい?」
「さあ、ルパンは次元のこと、そんなに器用な人だと思う?」
そこから風がうるさくなって、切れ切れにしか声は聞こえなくなったが、完全に出て行くタイミングを失った。短くなったタバコを踏みながらどうしたものかと考えていると、
「…お帰りなさい!」
弾けるような笑顔でかもめが出迎えた。よう相棒、銃を構えているのは何故なんだ。
***