はみがき
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私はちょっぴり次元に無茶な歯の治し方をさせたことに責任を感じてしまって、彼の頬の腫れと痛みのチェックがすっかり習慣になってしまった。
今日も起きてすぐ彼の部屋に向かう。既に目覚めていた彼は、新聞を片手にベッドの上でくつろいでいた。いつものように、隣に腰掛ける。髭が薄く伸びた頬を撫でた。
「おはよ。…腫れはもうすっかりいいみたいね。痛みはどう?」
「今日は何でも食えそうだ。」
悪戯っ子みたいにニィっと笑うその顔に、ほっと胸を撫で下ろす。
「…じゃ、今日はお祝いだね。ご飯当番私だし、御褒美になんでも次元の好きなもの作るよ。」
「そいつぁ願ってもない。」
「ふふ…何が食べたい?」
「そうだな。」
不意にぐっと腕を引かれた。
「まずはこれだな。」
「あら、まだ時間が早いよ。」
「何のために大ッ嫌いな歯医者なんざ行ったと思ってんだ?」
「それは…ありがとう。」
数日ぶりの深い深い甘いキスは、日々の戯れのようにくすぐったくて、僅かに花と果物の香りがした。
Fin